CULTURE
祝・生誕120周年! 書籍とイベントで前川國男の建築、その人柄を偲ぶ。
February 8, 2025 | Culture, Architecture, Design | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
2025年は建築家、前川國男の生誕120周年。この節目の年に合わせて『未完の建築 前川國男論・戦後編』(みすず書房)が上梓されました。著者は最晩年の前川國男の事務所に在籍していた松隈洋。2月からは関連のトークや建築見学会も開かれます。
前川國男は1905年生まれ。東京帝国大学で建築を学び、卒業と同時にパリに向かい、ル・コルビュジエのアトリエに入所する。2年の修業を終えて1930年に帰国、東京でアントニン・レーモンドの事務所を経て1935年に前川國男建築設計事務所を設立した。その後〈前川國男自邸〉、〈新宿紀伊国屋書店〉、〈国際文化会館〉(坂倉準三、吉村順三と共同設計)、〈東京文化会館〉、〈弘前市民会館〉、〈福岡市美術館〉など多くの作品を残している。国の重要文化財指定を受けた〈木村産業研究所〉やDOCOMOMO(モダン・ムーブメントにかかわる建物と環境形成の記録調査および保存のための国際組織)指定の建物も多い。
『未完の建築 前川國男論・戦後編』の著者、松隈洋は1957年生まれ。京都大学工学部建築学科卒業後、1980年に前川國男建築設計事務所に入所。最晩年の前川に師事した所員のひとりである。近代建築についての論考も多く、『坂倉準三とは誰か』『残すべき建築』などの著書がある。
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