CULTURE
幻のル・コルビュジエ本が、50年の時を経て初邦訳!
『カーサ ブルータス』2021年6月号より
| Culture, Architecture, Design | a wall newspaper | photo_Shu Yamamoto text_Housekeeper
亡くなる直前にル・コルビュジエ自身が承認した貴重な評伝。その価値を、建築史家の五十嵐太郎に聞く。
ル・コルビュジエが亡くなる10日前に自ら承認した評伝『ル・コルビュジエ みずから語る生涯』。刊行から50年を経て、未訳だった本著が、ついに初邦訳された。前半はル・コルビュジエの生涯の歩みをまとめた詳細な年表、後半は彼の発言集や建築・家具・絵画作品一覧、さらに著名人やメディアの彼に対するコメントなど、膨大な資料で構成される。
「すでに評伝はいくつか翻訳されていますが、生前に本人が公式に認めたことに価値があります」
そう語るのは、ル・コルビュジエに造詣の深い建築史家の五十嵐太郎。
「邦訳としては初出の手紙や写真もかなり多くあると思います。特に興味深いのは、政治家に向けて営業をしている手紙。実現しなかったプロジェクトの情報もあり、勉強になります」
豊富な資料の数々からは、彼の様々な側面が浮かび上がってくる。
「彼のプライベートな文章がちりばめられているので、本人の声が直接聞こえてくるような親密さが感じられます。読む側の興味の持ち方によって、様々なものを引き出せるタイプの本ですね」
「すでに評伝はいくつか翻訳されていますが、生前に本人が公式に認めたことに価値があります」
そう語るのは、ル・コルビュジエに造詣の深い建築史家の五十嵐太郎。
「邦訳としては初出の手紙や写真もかなり多くあると思います。特に興味深いのは、政治家に向けて営業をしている手紙。実現しなかったプロジェクトの情報もあり、勉強になります」
豊富な資料の数々からは、彼の様々な側面が浮かび上がってくる。
「彼のプライベートな文章がちりばめられているので、本人の声が直接聞こえてくるような親密さが感じられます。読む側の興味の持ち方によって、様々なものを引き出せるタイプの本ですね」
いがらしたろう
建築史家、建築批評家。著書に『ル・コルビュジエがめざしたもの ―近代建築の理論と展開―』(青土社)など。
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