ART
気鋭の現代美術作家・束芋の展覧会が開催!
March 30, 2019 | Art | casabrutus.com | text_Tomomi Kato
〈ポーラ ミュージアム アネックス〉では、2011年にヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選ばれ、近年では現代舞踊や伝統芸能とのコラボレーションなど、さまざまな活動を行う話題の現代美術作家・束芋の展覧会を4月26日から開催する。
浮世絵を想像させる手描きのアニメーションを使った映像インスタレーション作品を得意とする束芋は、数々の国際展に出品し、国内外から注目を集める現代美術作家だ。
2016年にはシアトル美術館で、館の所蔵品とそれを基に制作した映像インスタレーション作品を発表。その後、別の会場で同作品を展示した際には元となったシアトルの所蔵作品とは切り離して展示したことで、オリジナルに囚われない自由さや可能性が作品に出てくるのではないかと考えるようになる。
「今回、展示する各作品には、元々、私とは無関係な原作が存在する。原作それぞれは、人々に愛されて歴史とともに残ってきたものや、多くの人の目に触れられてきた偉大な小説などで、原作そのものが確固たる存在感を持つ。原作から自身の作品への展開を隠し、歪みを見えなくする。 しかし、その歪みはそこに存在しなくなるのではなく、透明な歪みとして、確実にそこに在る。その透明な歪みも含めて作品化することが唯一、原作から切り離せる方法であり、その透明な歪みが他の何かと繋がる道を作って初めて、新たな作品として、そこに立っていられるものとなるだろう」と束芋はコメントを寄せている。
2016年にはシアトル美術館で、館の所蔵品とそれを基に制作した映像インスタレーション作品を発表。その後、別の会場で同作品を展示した際には元となったシアトルの所蔵作品とは切り離して展示したことで、オリジナルに囚われない自由さや可能性が作品に出てくるのではないかと考えるようになる。
「今回、展示する各作品には、元々、私とは無関係な原作が存在する。原作それぞれは、人々に愛されて歴史とともに残ってきたものや、多くの人の目に触れられてきた偉大な小説などで、原作そのものが確固たる存在感を持つ。原作から自身の作品への展開を隠し、歪みを見えなくする。 しかし、その歪みはそこに存在しなくなるのではなく、透明な歪みとして、確実にそこに在る。その透明な歪みも含めて作品化することが唯一、原作から切り離せる方法であり、その透明な歪みが他の何かと繋がる道を作って初めて、新たな作品として、そこに立っていられるものとなるだろう」と束芋はコメントを寄せている。
束芋「透明な歪み」
〈ポーラ ミュージアム アネックス〉
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階。会期中無休。11時~ 20時(入場は19時半まで)。無料。4月26日~ 6月2日。