ART
〈大分県立美術館〉で開催！ 竹工芸をアートに昇華した生野祥雲斎の軌跡。
November 23, 2024 | Art, Design | casabrutus.com | text_Chiyo Sagae
竹工芸の史上初の人間国宝となった、生野祥雲斎（しょうの しょううんさい）をご存知だろうか。今冬、作家の生誕120年・没後50年に合わせ、作家の創作の全貌に迫る展覧会が〈大分県立美術館〉でスタートする。
生野祥雲斎《時代竹編盛籃 心華賦》1943年。大分県立美術館蔵。花びらが広がりゆく曲線が繊細にしてモダン。伝統的な盛籃の形式をとりながらも、ひねりを加えた櫛目編を取り入れた戦中の傑作。
元来、農閑期に農民が手作りし、台所や農作業の道具として日本の暮らしに息づいてきた竹細工。その歴史に造形芸術としての新たな世界を切り開いたのが、生野祥雲斎だ。大正から昭和の時代に「竹」という素材の可能性に対峙し、高みを求めた作家の創作の軌跡を辿る本展は、時代を超えて放たれる豊かな創造性と、限りないものづくりの可能性を現代の私たちに語りかける。
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