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ジャン=ミシェル・オトニエルが語る、ヘネシー X.Oとの輝きに包まれた究極のコラボレーション。

November 12, 2024 | Art, Design, Food | PR | photo_Satoshi Nagare(portrait） text_Mari Matsubara

吹きガラスの彫刻で有名なアーティスト、ジャン=ミシェル・オトニエルが世界的コニャックブランドのヘネシーとコラボレート。《ヘネシー X.O》のための2種類の限定ボトルをデザインしました。

来日したジャン=ミシェル・オトニエル氏。

ヘネシーはこれまでトム・ディクソンやフランク・ゲーリー、キム・ジョーンズなど名だたるデザイナーや建築家たちに《ヘネシー X.O》のリミテッドエディションボトルのデザインを依頼してきた。2024年、白羽の矢が立ったのは、東京・六本木の毛利庭園や〈原美術館ARC〉に恒久設置されているガラスの巨大彫刻でおなじみのフランス人アーティスト、ジャン=ミシェル・オトニエルだ。

そもそもヘネシーとは、1765年にアイルランド人のリチャード・ヘネシーがフランス・コニャック地方に創業した蒸留酒メゾン。厳選されたブドウによるオー・ド・ヴィー（原酒）のみを使用し、35万樽もの貯蔵量の中から最適なブレンドで最高のコニャックを提供し続け、現在の当主で8代目になる。なかでも《ヘネシー X.O》は1870年に3代目モーリス・ヘネシーによって誕生し、“eXtra Old”の称号が与えられた伝説的なコニャック。現在では上位4地区のブドウによる約100種類のオー・ド・ヴィーをブレンドしたリッチな味わいが特徴だ。

オトニエルとヘネシーとの関係は17年前にさかのぼる。「2007年にヘネシー創業家5代目にあたるキリアン・ヘネシー氏の100歳の誕生日パーティーが行われた時、お祝いの記念品を依頼され、《Beauté du siècle（世紀の美）》というタイトルのオブジェを制作しました。それ以来、長くお付き合いをさせていただき、今回このような機会を与えられてとても光栄に思っています」（オトニエル）

《ヘネシー X.O by ジャン=ミシェル・オトニエルリミテッドエディション（限定ギフトボックス）》700ml 31,240円。

デザインのスケッチをするオトニエル。

コニャックがもつさまざまな風味や香りを宝石にたとえた。

《ヘネシー X.O》のスパイシーさやスモーキーな香り、甘みなどをさまざまな色の宝石になぞらえてオーク材のパッケージにちりばめた。

オトニエルによるデッサン。

今回手がけた2種類のデザインのうち、一つは全世界に108本しか存在しない「マスターピース」。もう一つは中のボトルを交換して使い続けることができるメタルパッケージの「リミテッドエディション」だ。

「ボトルをデザインするにあたって、《ヘネシー X.O》の味わいの力強さや凝縮された深みを表現したいと思いました。『マスターピース』では、100種類もの原酒がブレンドされた複雑な味わいを、クリスタルの無数のファセットで表現しています。私が描いたデッサンをもとに〈バカラ〉で制作され、一つ一つ職人がハンドメイドでカットをほどこしているので微妙な個体差があり、唯一無二のボトルになります」（オトニエル）

ボトルは手彫りのオーク材のパッケージに収められ、また卓上に置いたままコニャックを抽出するための専用のフュージルがついている。

「オーク材は原酒を保管する樽の原料です。樽を制作する現場も見学し、アイディアが生まれました。ブリュットな表情の木の中から洗練されたコニャックが誕生するというイメージを、このパッケージのデザインに託しました。また《ヘネシー X.O》がもつスパイシーさやスモーキーな味わい、蜂蜜のような甘みなどの性格を、さまざまな色合いの宝石になぞらえてパッケージの周りにちりばめました。フュージルは本来、カーヴの中でテイスティングする時の道具ですが、こうしたしぐさが日常にあるということは、コニャックを楽しむ時間を特別なものにしてくれるでしょう」（オトニエル）

一方、「リミテッドエディション」はゴールドメタルのパッケージに無数のファセットをほどこしたもので、サステナビリティの観点から、中に入れるボトルを交換して使い続けることができる。ファセットにさまざまな角度の光が反射して、きらめく様子が美しい。