猪熊弦一郎が愛した“壁”が写真集になりました。
February 2, 2017 | Art, Culture | casabrutus.com | text_Ai Sakamoto editor_Keiko Kusano
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「ハレム」とメモされた1枚。猪熊はスライドを「壁」と記したファイルに選別し、折に触れて家族や友人に映写して見せていたという。

マウントの右上に、写真の落書きと同じ絵が見える。いわゆるグラフィック・アートが生まれる以前のニューヨークの落書きを記録した写真集は、当時の街の様子を伝える貴重な資料でもある。

本書に収録された写真は、「壁」ファイルに収められていたスライド154点と、別のファイルにあった12点の計166点から厳選している。

表紙には、空港で撮ったとおぼしきポジを使用。撮影している猪熊の影が映り込んでいるようにも。