ART
【インタビュー】国境を越えて宇宙からも見えるアートをつくる、蔡國強の個展へ。
July 30, 2023 | Art, Fashion | casabrutus.com | photo_Keisuke Fukamizu text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
蔡國強の、日本では8年ぶりの個展が〈国立新美術館〉で同館とサンローランの共催により開催中！ 彼の原点から今までを振り返る、中味の濃い展覧会です。
《未知との遭遇》（2023年）。色の変わるLEDによるオブジェが多数。
蔡國強は火薬を主な素材とするアーティスト。中国出身、86年末に来日し、95年にニューヨークに移った。個展『蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる』は彼のキャリアを振り返り、また彼がこれから実現したいと考えるプロジェクトを紹介するもの。作家の過去と未来を見据えた展覧会だ。
〈原初火球〉《cAI™の受胎告知》（2023年）。ガラスや鏡の上で火薬を爆発させたもの。「もう一人の蔡」である人工知能「cAI™」との対話から生まれた作品。
〈原初火球〉《cAI™の受胎告知》部分（2023年）。火薬がガラスと反応して複雑な色彩を生み出す。
〈原初火球〉《cAI™の受胎告知》部分（2023年）。ガラスの上で爆発した火薬が描き出した模様は大理石や地層のようにも見える。
会場に入ると展覧会タイトルにもなっている作品〈原初火球〉が出迎える。展覧会タイトルの「〈原初火球〉から始まる」との文言通り、彼の原点ともいえる作品だ。これは放射状に並べられた７枚の屛風からなるもの。7枚のうち4枚は1991年、蔡が日本にいたときに制作された。3枚は2023年に作られた新作だ。
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