ART
小さな虫に寄せる愛情を描く。サントリー美術館で「虫めづる日本の人々」展を開催。
| Art | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
初夏には蛍狩り、秋には虫の音と小さな虫に心をよせる人たち。虫たちにあたたかい視線を向ける日本美術を紹介します。
小さくて普段は見過ごしてしまいがちだけれど、よく見るといろいろな形が興味深い虫たち。花にとまって蜜を吸う蝶や、近づくと斧を振り上げるカマキリなど、その仕草も愛らしい。「虫めづる日本の人々」は中世から近世まで、虫を描いた絵画や工芸品を集めた展覧会。絵巻、浮世絵、着物、箱などに描かれる虫たちに、思わず笑みがこぼれる。
展覧会は物語など、文芸作品に登場する虫たちから始まる。『源氏物語』『伊勢物語』などでは虫の音や蛍が登場人物の心情を暗示する、重要な役割を果たした。また、鳴く虫を捕まえて宮中に献上する「虫撰(むしえらみ)」という風習もあった。鳴き声の美しい虫とは、ずいぶん粋な贈り物だ。
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