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【独占】櫻井翔とクリエイターが語る『櫻井翔 未来への言葉展』。
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【独占】櫻井翔とクリエイターが語る『櫻井翔 未来への言葉展』。

| Art, Architecture, Culture, Design | casabrutus.com | photo_Satoshi Nagare   text_Ai Sakamoto

俳優、MC、キャスターなどマルチに活躍する嵐の櫻井翔さんによる初の個展『櫻井翔 未来への言葉展』が、2023年5月24日まで〈六本木ミュージアム〉で開催中。櫻井さんの言葉を視覚化するというユニークな展覧会について、ご本人、そして協働したクリエイター2人に話を聞きました。

●櫻井翔の言葉を7つのパートで体感する。

展示室の入口。幾何学模様のアイコンは、展示ブースのオブジェクトを二次元化したもの。
展示室の入口。幾何学模様のアイコンは、展示ブースのオブジェクトを二次元化したもの。
「言葉は、もろくて、はかなくて、怖いもの。時に人を傷つけたり、逆に傷つけられることもある。だからこそ、常々大切にしたいと思っています」

デビュー以来、櫻井翔さんが大切にしているものに“言葉”がある。〈六本木ミュージアム〉で、5月24日まで開催されている初の個展『櫻井翔 未来への言葉展』では、彼がこれまで積み重ねてきた言葉を視覚化して展示。そこでの体験を通して、未来につながる“何か”を持ち帰ってほしいという思いが込められている。

会場は大きく7つのパートで構成。Johnny’s webで15年以上続けている櫻井さんの公式ブログ「オトノハ」のセクションから始まる言葉の旅は、その原稿をしたためたガラケーやパソコンといった私物を展示する「SHO ROOM」を経て、「NO MORE WAR」「サクラップサウナ」「来年も再来年も」「ありがとうの交換。的な。」「オトノハみくじ」へと続いていく。
「どうも。僕です。」の書き出しで始まるブログ「オトノハ」の記事、2023年3月までの235本分をロール紙にプリントし、壁沿いに吊しているのが圧巻。
「どうも。僕です。」の書き出しで始まるブログ「オトノハ」の記事、2023年3月までの235本分をロール紙にプリントし、壁沿いに吊しているのが圧巻。
言葉を視覚化するという難題にチャレンジした展覧会だけに、パートごとに工夫が凝らされているのも見どころだ。

例えば、「オトノハ」では全235本分の記事をロール紙にプリントして“言葉のシャワー”を表現。「SHO ROOM」で櫻井さんの超プライベートな部分に触れた後は、第二次世界大戦中、海軍士官として戦没した櫻井さんの大伯父にまつわる展示「NO MORE WAR」で貴重な資料や写真を目の当たりにする。

展示する言葉は、何も文字だけではない。それを体感できるのが、「サクラップサウナ」だ。ソニー最新の立体音響技術を使って、櫻井さんによるラップ(サクラップ)を全方位的に浴びるインスタレーションで、アツいラップでほてった身体をこれまた櫻井さんが撮影したチルな写真を見ながらクールダウンする。
櫻井さんのラップ詞をカタチにした展示。
櫻井さんのラップ詞をカタチにした展示。
サウナを模した「サクラップサウナ」。ここで、360 Reality Audioを使って、サクラップを全身に浴びる。上段のほうがよりアツい!?
サウナを模した「サクラップサウナ」。ここで、360 Reality Audioを使って、サクラップを全身に浴びる。上段のほうがよりアツい!?
櫻井さんのラップ詞をカタチにした展示。
サウナを模した「サクラップサウナ」。ここで、360 Reality Audioを使って、サクラップを全身に浴びる。上段のほうがよりアツい!?
展示の後半に登場するのは、報道番組『news zero』で長年取材を続けてきた東日本大震災にまつわる展示「来年も再来年も」。被災直後の現場に立ち、その復興を見続けてきた人だからこそ発せられるリアルな“声”が展示物となって立ち現れる。

また、櫻井さんが今回新たに挑戦したのが、アーティストAYAKA FUKANOとのコラボによる「ありがとうの交換。的な。」。櫻井さんが描き下ろした文章と、FUKANOのカラフルで温かみのあるイラストが織りなすストーリーを、巨大な本型のスクリーンで見ることができる。
展示の最後は、お祭り気分のシメとして「オトノハみくじ」を引く。
展示の最後は、お祭り気分のシメとして「オトノハみくじ」を引く。
ショップで購入したハガキを投函すると、1年後に届く巨大ポスト。タイムマシーン気分を味わえる。
ショップで購入したハガキを投函すると、1年後に届く巨大ポスト。タイムマシーン気分を味わえる。
展示の最後は、お祭り気分のシメとして「オトノハみくじ」を引く。
ショップで購入したハガキを投函すると、1年後に届く巨大ポスト。タイムマシーン気分を味わえる。
見る者を飽きさせない展示内容になっているが、当の櫻井さんは、言葉を展示物として成立させることに不安を抱いていたと振り返る。

「アートと違って、言葉には“余白”がないと思うんです。目で見たり手で触れることで“感じる”ものではないので、一語一句くまなく読む必要がある。そのうえで、訪れた人にいかに楽しんでもらえるのか? でもプロの皆さんと協働していく中で、それは杞憂に終わりました。サウナにしろ、巨大な本型のスクリーンにしろ、僕の想像を超えた面白い展示が実現できました」

約20年かけて培ってきた言葉の数々を展覧会として昇華した櫻井さん。今後の目標について聞くと、意外な答えが返ってきた。

「10年後に向けたメッセージにも書いたように、今すぐは思いつかないんですよね。ただ、今回の展覧会が次への一歩であることには違いない。これからの積み重ねが20年後の未来をつくるよう、言葉を紡いでいこうと思います」
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