ART
重厚な健築、美しい庭と共鳴し合う展覧会で、蜷川実花が新境地を開く。
August 19, 2022 | Art, Architecture | casabrutus.com | text_Akiko Miyaura
〈東京都庭園美術館〉では現在、写真家/映画監督の蜷川実花の展覧会『蜷川実花 瞬く光の庭』を開催中。アール・デコ様式の装飾や窓からの借景を生かし、約80点の新作を展示する。明るい光に包まれ、やわらかな色彩を放つ植物の写真は、蜷川の新章の始まりを予感させる。
〈東京都庭園美術館〉は、1933年(昭和8年)に旧朝香宮邸として建設され、戦後は首相公邸、国賓や公賓の迎賓館としても使用された本館と、3つの庭を擁する美術館。フランス人芸術家のアンリ・ラパンが主な部屋の設計を担当した建物内部は、今もほぼ当時のままの姿を残し、アール・デコの様式美を現代に伝えている。
この歴史的建造物や美しい庭と、蜷川実花の確立された世界観が溶け合うことで、新たな可能性が広がることを期待して『蜷川実花 瞬く光の庭』は企画された。作品の被写体は国内の植物園や公園、街路樹など、人によって植栽された植物。今回の展覧会タイトルでは、それらを総称して“庭”と呼んでいる。
この歴史的建造物や美しい庭と、蜷川実花の確立された世界観が溶け合うことで、新たな可能性が広がることを期待して『蜷川実花 瞬く光の庭』は企画された。作品の被写体は国内の植物園や公園、街路樹など、人によって植栽された植物。今回の展覧会タイトルでは、それらを総称して“庭”と呼んでいる。
〈東京都庭園美術館〉は蜷川自身、「学生時代から何度も通った、すごく好きな美術館」でもある。
「この場所自体が特別な体験。今回はすごくストレートな写真ばかりなので、いたずらに仕掛けを取り入れるのではなく、きちんと空間を生かした展示をしたいと考えていました。実際、館が持っているパワーと自分の作品と、どうバランスを取るかがとても難しかったのですが、同時にそれがすごく面白くもありましたね。この場所自体の空気も感じながら、作品を見てもらえたらと思っています」
「この場所自体が特別な体験。今回はすごくストレートな写真ばかりなので、いたずらに仕掛けを取り入れるのではなく、きちんと空間を生かした展示をしたいと考えていました。実際、館が持っているパワーと自分の作品と、どうバランスを取るかがとても難しかったのですが、同時にそれがすごく面白くもありましたね。この場所自体の空気も感じながら、作品を見てもらえたらと思っています」
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