ART
漫画は「第9番目のアート」、ルーヴル美術館から生まれた漫画。
| Art | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
荒木飛呂彦やエンキ・ビラルら、16人の人気漫画家とバンド・デシネ作家がルーヴル美術館のお宝から生み出した物語を漫画に! クラシックなアートが現代に甦ります。
館内を歩いていくと『モナリザ』『サモトラケのニケ』など名作が次々と現れるルーヴル美術館。絵画だけで35万点に及ぶというこの美術館や収蔵作品をモチーフに、フランスのバンド・デシネ作家や日本の漫画家16人がイマジネーションを膨らませてオリジナルのストーリーを描き下ろした。その漫画の原画が森アーツセンターギャラリーで展示されている。
16人のストーリーはどれも個性的だ。エンキ・ビラルは絵画や彫刻と因縁を持つ亡霊たちを登場させ、隠された物語を語らせる。十字架の上のイエス・キリストの脇腹に槍を刺したローマ軍の兵士、ロンギヌスの生涯など、ビラルが考えたあり得たかもしれない歴史物語が展開する。ヤマザキマリは自身が暮らしたことのあるシリアで過激派に破壊されたパルミラの遺跡を舞台に、少年と考古学者の幻想的な物語を描いた。
荒木飛呂彦はかつて恋した女性が語った絵を求めてルーヴル美術館を訪ねる岸辺露伴という主人公の物語を描く。その他、遠い未来に廃墟になってしまったルーヴル美術館や夜、展示されている作品の魂が解放される物語、日曜画家の凡作をルーヴル美術館に収蔵させようと画策する話など、作者ごとに次のページをめくらずにはいられないストーリーが展開する。
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