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河鍋暁斎、その卓越した筆力は下絵にこそあり!
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河鍋暁斎の筆遣いが感じられる下絵や画稿を展示する『河鍋暁斎の底力』展が、〈東京ステーションギャラリー〉にて11月28日〜2021年2月7日まで開催されます。
毎年のように展覧会が開かれる人気の絵師、河鍋暁斎(かわなべきょうさい、1831年~1889年)。彼の本画は完成度が高い一方、彩色などの過程で弟子の手が入ることも多かった。また暁斎は多くの版画作品を残したが、これらは暁斎の原画を、彫師と摺師、すなわち他人の協力を得て完成させたもの。一方、素描、下絵、画稿や、宴席などにおいて即興で描かれた席画、絵手本などは“100%暁斎”の作品と言えるだろう。11月28日から始まる『河鍋暁斎の底力』展では、その下絵や画稿類のみを集めて展示。暁斎の描写と表現の力量のみを味わうべく、あえて本画を一切展示しないチャレンジングな展覧会だ。
特に注目すべき作品は、《鳥獣戯画 猫又と狸》の新発見されたピースだ。暁斎の作品の中でもよく知られる本作だが、その失われた部分が本展で初公開されることが決定した。
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