ART
ボルタンスキーの《アニミタス》シリーズが、エスパス ルイ・ヴィトン東京に登場。
June 5, 2019 | Art | casabrutus.com | text_Keiko Kusano
6月12日から〈国立新美術館〉で大回顧展がスタートするクリスチャン・ボルタンスキー。6月13日からは東京・表参道の〈エスパス ルイ・ヴィトン東京〉で『CHRISTIAN BOLTANSKI - ANIMITAS II』展が開催される。
『CHRISTIAN BOLTANSKI - ANIMITAS II』展は〈フォンダシオン ルイ・ヴィトン〉がキュレーションを担う『Hors-les-murs (壁を越えて)』プロジェクトの一環として行われる。会場では《アニミタス》シリーズの映像作品《アニミタス(ささやきの森)》(2016年)と《アニミタス(死せる母たち)》(2017年)を上映する。
これらの作品はイスラエルの死海のほとりや日本の豊島で制作されたもので、《アニミタス》シリーズでは、他にチリのアタカマ砂漠やケベックのオルレアン島など、すべて人里離れた野外で制作されている。
これらの作品はイスラエルの死海のほとりや日本の豊島で制作されたもので、《アニミタス》シリーズでは、他にチリのアタカマ砂漠やケベックのオルレアン島など、すべて人里離れた野外で制作されている。
同シリーズは死者を祀る路傍の小さな祭壇へのオマージュとして制作された。作品名にある「アニミタス」とは、小さな魂たちという意味。大地に細い棒を突き刺し、その先端に無数の風鈴を設置しているさまは、この世とあの世の境界を曖昧にしていくかのよう。棒は、ボルタンスキーが生まれた1944年9月6日の星座の配列をなぞるようにして配置されている。風に吹かれてチリンチリンと鳴る音は、そこに漂う魂がいることを意味するのかもしれない。
映像作品はそれぞれ10時間を超えるもので、すべて日の出から日の入りまでをワンカットで撮影したもの。会期中、何度でも訪れたくなる。
映像作品はそれぞれ10時間を超えるもので、すべて日の出から日の入りまでをワンカットで撮影したもの。会期中、何度でも訪れたくなる。
『CHRISTIAN BOLTANSKI - ANIMITAS II』
東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F。2019年6月13日〜11月17日。12時〜20時。TEL 0120 00 1854。入場無料。
