ARCHITECTURE
谷口吉郎設計の〈青森県庁舎〉が “減築” で新たな姿に!
March 4, 2019 | Architecture, Travel | casabrutus.com | text_Kaori Nakada
建築家・谷口吉郎が設計した〈青森県庁舎〉が改修工事を経て、当時の面影を残しながらも“長生きできる”建物になりました。
1961年に建築家、谷口吉郎が手掛けた青森県のシンボル〈青森県庁舎〉。半世紀以上の歳月が経ち、老朽化により耐震性能が課題となっていた。そこで選んだのは、建て替えではなく“減築”という手法。設計を担当したのは、〈ザ・リッツ・カールトン京都〉や〈日本平ホテル〉などを手掛けた建築設計事務所〈日建設計〉だ。
耐震性能についての問題は、通常、補強工事によって解決するが、〈青森県庁舎〉では8階建てから6階建てへと減築し、建物の重量を軽くすることで改善することに。躯体の上にヒバ材を張り付け、ガラスで覆うことによって、暖房効果も高め、建物の維持費も従来より低くなった。ヒバ材は、改修前の玄関や天井の廃材を再利用し、環境面へも配慮したという。
新たな考え方を実践し、“改修工事”の手本となった新たな青森のシンボルを訪れてみてはいかが?
〈青森県庁舎〉青森市長島1-1-1 TEL017 722 1111。8時30分〜17時15分。土曜日、日曜日、祝日、年末年始休。