ARCHITECTURE
オーストラリア初のANDO建築が登場!
『カーサ ブルータス』2024年2月号より
January 15, 2024 | Architecture | window on the world | photo_John Gollings text_Kentaro Wada (GINGRICH)
オーストラリア最大規模を誇るデザインの祭典『MPavilion』に、オーストラリアでは初となるANDO建築が完成した。
メルボルンのクイーン・ビクトリア・ガーデンズで毎年5か月間にわたって開催されるイベントの中心的存在を担うのが、世界各国の建築家が代わる代わる手がけてきたパビリオンだ。10回目の節目を迎える今回のパビリオンは安藤忠雄が担当。
「記憶に永遠に残る風景」をコンセプトにした建築は、2つのコンクリート壁の四角形をずらして配置し、その交わり部分に、太い柱に支えられた直径14.4mの円形のキャノピーを置いたプランニング。四角形と円形に区切られた空間の半分は水で満たされていて、壁のスリットから取り込んだ公園の緑や外光が、この水面に反射する。無機的な構造と周囲の自然が融合した忘れがたい美しさだ。公園内での公開は2024年3月末まで。夏本番を迎え、緑あふれるメルボルンの憩いの場となっている。
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