ARCHITECTURE
ジョン・ポーソンに聞きました「彫刻的な屋根のフォルムを中側から仰ぎ見てほしい」
| Architecture, Design, Travel | ロンドンデザインミュージアム | photo_Haruko Tomioka text_Megumi Yamashita
デザインミュージムに改築された「コモンウェルス・インスティチュート」とは、1962年にオープンした英連邦国52か国のための博覧会場である。2004年に閉館後、老朽化で保存指定がありながらも、取り壊し案もあった。そんな中、ディベロッパーが周辺の土地を含めて買収。隣接して高級マンションを建てる条件として、この建物を文化施設に寄贈する必要があった。そこに移転先を探していた〈デザインミュージアム〉が乗った形だ。全体のマスタープランやマンションの設計はレム・コールハースのOMAがコンペで決まり、ミュージアムの内観はその後の再コンペで、ジョン・ポーソンが手がけることになった。
Q まずは、オリジナルの建物について教えてください。
A RMJM設計のモダニズム建築で、広げたハンカチを2か所でつまんだようなコンクリート・シェル構造のハイパボリック・パラボロイド屋根が特徴です。
Q OMAが手がけた部分は?
A 隣接の集合住宅とミュージアムに至るアプローチ、外観の修復はOMAとアライス&モリソンです。老朽化に加え、現在の建築基準を満たさないため、屋根以外は建て替えたに近いもの。屋根を一時的にスチールの支柱で支えて、その間に内観を取り壊し、地下を2フロア掘り下げ、ファサードのガラスも張り替えました。
Q 内観のコンセプトは?
A 屋根を中から望む彫刻的な天井をセンターピースにすることです。そこで中央を天井まで3フロアを吹き抜き、どこからでも天井が見えるようにしました。吹き抜いたアトリウムを中心に回廊を巡るように上の階へと導きます。入口の正面にあるベンチも兼ねた幅広い階段を上がると長い踊り場が。ここの壁の大理石は、コモンウェルスの前の建物から引き継がれた3代目の再利用です。
Q 照明使いが効果的ですね。
A 天窓から自然光が少し入りますが、天井ほか階段の手摺りや壁と天井の間などに間接照明を仕込んでいます。
A RMJM設計のモダニズム建築で、広げたハンカチを2か所でつまんだようなコンクリート・シェル構造のハイパボリック・パラボロイド屋根が特徴です。
Q OMAが手がけた部分は?
A 隣接の集合住宅とミュージアムに至るアプローチ、外観の修復はOMAとアライス&モリソンです。老朽化に加え、現在の建築基準を満たさないため、屋根以外は建て替えたに近いもの。屋根を一時的にスチールの支柱で支えて、その間に内観を取り壊し、地下を2フロア掘り下げ、ファサードのガラスも張り替えました。
Q 内観のコンセプトは?
A 屋根を中から望む彫刻的な天井をセンターピースにすることです。そこで中央を天井まで3フロアを吹き抜き、どこからでも天井が見えるようにしました。吹き抜いたアトリウムを中心に回廊を巡るように上の階へと導きます。入口の正面にあるベンチも兼ねた幅広い階段を上がると長い踊り場が。ここの壁の大理石は、コモンウェルスの前の建物から引き継がれた3代目の再利用です。
Q 照明使いが効果的ですね。
A 天窓から自然光が少し入りますが、天井ほか階段の手摺りや壁と天井の間などに間接照明を仕込んでいます。
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