ARCHITECTURE
世界の入浴文化展|LONDON
| Architecture | a wall newspaper | text_Megumi Yamashita
古代ローマの公衆浴場やイスラム圏のハンマーム、日本の温泉やフィンランドのサウナなど、古代から共同入浴場はコミュニティーの中心的な存在だった。身体だけでなく心の衛生を保ち、地域住民の交流を深めるためにも重要な役割を果たしてきた。家庭に風呂が普及した現在、共同入浴場を文化の一つという観点から改めて考察して、世界各地の現代建築家による入浴場を展示するのが「Soak, Steam, Dream」と題された本展だ。
会場はザハ・ハディドがデザインした未来的内装で知られるイタリアの浴室メーカー〈Roca〉のショールーム。その一角でピーター・ズントーの〈テルメ・ヴァルス〉(スイス)、ヘルマン・デル・ソルの〈テルマス・ヘオメトリカス〉(チリ)、H3Tの〈モバイル・サウナ〉(チェコ)ほか、日本からは隈研吾の〈銀山温泉・藤屋〉や藤森照信の〈ラムネ温泉〉などが展示されている。インタビュー映像から伝統的なバスグッズまで、多彩な展示が面白い。
〈Roca London Gallery〉
Station Court, Townmead Road, London SW6 2PY TEL 44 20 7610 9503。〜2017年1月28日。9時〜17時30分(土11時〜17時)。日曜休(クリスマス期要確認)。入場無料。公式サイト