ARCHITECTURE
香川県職員有志による「香川県庁舎」本が再版されます!
| Architecture, Culture | a wall newspaper | text_Rie Nishikawa
竣工50周年を記念して2008年に発行された冊子がリニューアルして再版。職員による見学ツアーをプラスし、さらに充実の内容になりました。
香川県庁舎は建築家・丹下健三の代表作のひとつで、1958年に竣工した。丹下健三生誕100周年であった2013年には過去最大の丹下健三回顧展が香川で開催。香川県庁舎を含む丹下作品の模型や写真、資料などが展示され、約1万5000人もの入場者があったという。この展覧会の関連イベントとして、人気を博したのが、県職員による香川県庁見学ツアーだ。建物の特徴であるピロティやロビー、さらに一般見学できないホール、屋上までを丁寧にガイドしてくれるというもの。これをベースに県庁舎の魅力や建築にまつわるエピソードをまとめた本が完成した。県職員が企画に携わり、実際に働く人のみが知る建築の魅力や地元ならではのインタビュー、資料が満載。
竣工より55年以上たった現在でも、現役で使い続けられ、ここで働く職員、県民はもちろん、各地から訪れる見学者たちの興味を惹き付けている香川県庁舎。今年、東館1階に、〈香川県庁舎建築ギャラリー〉がオープンし、展覧会で制作した模型や、収集した資料が常設展示。また南庭では『さぬき映画祭』でこの11月に演劇公演が予定されているなど、斬新な利用方法も計画されているとか。香川県庁舎は、歴史的な建造物ではなく、進化する建築なのである。

『香川県庁舎 設計=丹下健三1958』
全国書店、Amazon、オンラインストアなどで発売中。全50ページ。写真撮影/鈴木心。ブックデザイン/菊地敦己。1,000円(ROOTS BOOKS TEL 087 887 3221。)
