ARCHITECTURE
古い瓦をあしらった隈研吾デザインのミュージアム。|HANGZHOU
December 21, 2015 | Architecture | Window On The World | photo_Eiichi Kano text_Naoko Aono
中国・杭州の中国美術学院キャンパスに隈研吾が設計した〈中国美術学院民芸博物館〉がオープンした。
敷地はもともと茶畑だったところ。床は建物が建つ丘の勾配に沿って傾斜していて、体で大地を感じることができる。建物は平行四辺形を並べたようなデザイン。複雑な地形に合わせて配置することができ、小さな屋根が続く“村”のような光景になる。壁はステンレスワイヤーで瓦を吊ったもの。メッシュのような壁が内部に入る太陽光を和らげる。
屋根や壁のスクリーンには民家で使われていた古い瓦を使用した。大きさが少しずつ違っていて、繊細なテクスチャーをつくる。コレクションは5万点以上。切り絵、浮き彫り、陶器、テキスタイルなどを収蔵する。中国の工芸の伝統を受け継ぐ博物館だ。