イサム・ノグチと岡本太郎の作品から読み解く“日本の美”とは? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

イサム・ノグチと岡本太郎の作品から読み解く“日本の美”とは?

20世紀を代表するイサム・ノグチと岡本太郎。世界的に活躍した2人の芸術家に焦点を当てる初めての企画展が〈川崎市岡本太郎美術館〉で開催中だ。

1954 年 イサム・ノグチと岡本太郎 北鎌倉の夢境庵にて。
20世紀を代表する彫刻家であり、家具や照明、庭園、建築に至るまで幅広い領域で活動したイサム・ノグチと、同じく青年期をパリで過ごし、帰国後日本を代表する芸術家として活躍した岡本太郎。そんな2人の芸術家に焦点を当てた展覧会「イサム・ノグチと岡本太郎-越境者たちの日本-」が〈川崎市岡本太郎美術館〉で開催中だ。個性の異なる2人の絵画、彫刻、写真、資料、約150点を通じて、彼らが捉えた “日本の美”に迫る。
1952年に行われ、イサム・ノグチも訪れた 「渡欧記念岡本太郎展」を再現した一室。
展示は大きく7章で構成されている。1章は2人の出会いと接点をたどり、2章では、岡本は“縄文土器”に着目し、ノグチは埴輪・雪舟・茶道具などの“日本石器時代の土偶”に影響を受けた1950年代における、それぞれの“日本”観を紹介していく。
2章からの入り口では、イサム・ノグチの黒い彫刻《クメール》がお出迎え。
5章となる部屋には、〈ノグチ・ルーム〉で使用されているテーブルや岡本太郎が手がけた椅子が展示されている。
2章からの入り口では、イサム・ノグチの黒い彫刻《クメール》がお出迎え。
5章となる部屋には、〈ノグチ・ルーム〉で使用されているテーブルや岡本太郎が手がけた椅子が展示されている。
3章では、ノグチが建築家・谷口吉郎と協働で制作した慶應義塾大学構内のスペース〈萬來舎〉の移設の事例と、岡本による旧東京都庁舎の陶板壁画《日の壁》の取り壊しの事例から「芸術の保存と破壊」について見直す。続く4章は50〜60年代の日本のデザインを紹介。そしてノグチと岡本による照明や椅子などの“生活のなかの芸術”を見直す5章、60年代にノグチと岡本が残した作品を展示した6章へと移り変わる。最終章となる7章は「庭 —空間の彫刻」と題し、2人にとって創作上の重要なテーマであった“芸術と人と場”に着目する。

2人を同時に紹介するという初の試みとなる展覧会。20世紀を代表する芸術家イサム・ノグチ、岡本太郎の作品を通して、日本の美を再確認したい。

「イサム・ノグチと岡本太郎 ―越境者たちの日本―」

〈川崎市岡本太郎美術館〉神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 生田緑地内 TEL044 900 9898。〜2019年1月14日。月曜休(12月25日、12月29日〜1月3日は休、12月24日、1月14日は開館)。9時30分〜17時(入場は閉館30分前まで)。入場料1,000円。