レアンドロ・エルリッヒの新作が『大地の芸術祭』に先がけて登場! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

レアンドロ・エルリッヒの新作が『大地の芸術祭』に先がけて登場!

アルゼンチン出身のアーティスト、レアンドロ・エルリッヒ。11月には東京・森美術館での大規模な展覧会が予定されている彼の新作が、ひと足早く『大地の芸術祭』の会場に登場します。

新作《Lost Winter》の前でポーズを撮るレアンドロ・エルリッヒ。
新潟県の越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)を舞台に、2000年から3年に1度開催されている『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』。美しい棚田を擁する山々の集落の中に、毎回、世界のさまざまなアーティストが作品を設置する人気の国際芸術祭だ。地域に点在する空家や廃校を活用するなど「アートによる地域づくり」を先駆けた取り組みとしても広く知られており、国内外から視察に訪れる人々も後を絶たない。
新作が設置されている〈三省ハウス〉の入口。かつて小学校だった名残を残している。
廊下を通じて、作品が設置されている部屋へ。
2018年には7回目の開催を予定しているが、先行して、レアンドロ・エルリッヒの新作《Lost Winter》が、8月5日から開催される夏のプログラム『「大地の芸術祭」の里 越後妻有2017夏』にて公開される。

作品が設置されているのは、地域集落の丘の上に建つ〈三省ハウス〉だ。築50年余の廃校を活用したドミトリータイプの宿泊施設で、〈三省ハウス〉内の体育館は現在でも地域活動の拠点となっている。かつて小学校だった空間は、ノスタルジックな独特の空気感を放つ。
〈三省ハウス〉のラウンジスペースに設置された《Lost Winter》。
新作のタイトルは《Lost Winter》。新潟県内でも、とりわけ雪深いこの辺りに設置される作品としては意味深なタイトルかもしれない。エルリッヒは言う。

「『大地の芸術祭』は、毎回、夏に行われるということもあり、訪れる方はなかなかこの辺りが一面の雪景色になることを想像できないかもしれません。ですから、普通の方は冬を体感してもらう機会が少ない。そういった冬の名残を、この作品を観ることで感じ取ってもらえたらと思います。窓から見える風景は雪のない夏の風景、部屋の中は冬。そんな対比も観ていただけると思います」
作品《Lost Winter》を覗き込むレアンドロ・エルリッヒ。窓の外には、雪が降り積もる風景!
レアンドロ・エルリッヒは、日本では〈金沢21世紀美術館〉の《スイミング・プール》でよく知られるアーティストだ。彼の作品は、その場に身を置いて体感できる独特のもので、訪れる人に新鮮な驚きと気づきを呼び起こさせる。鏡を用いて通常の風景ではあり得ない構図を持ち込んだり、逆に普通の風景に見えていても、実はそれが鏡の中の架空の風景だった…なんてこともある。《Lost Winter》も窓から外を覗き込むような気持ちで観ていると、そこにはあり得ない風景が見えてくる。

本作は、2009年に発表されて以来、世界各地で発表されてきた《Lost Garden》の流れをくむ。《Lost Garden》は、キリスト教で言われる「失われた楽園」を意味するという。かつてあったけれども、今はもうない“失われたもの”に思いを馳せる意味もあるのだ。

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