宮城・石巻を盛り上げてきたアートフェスが、今夏と来春の2会期で開催! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

宮城・石巻を盛り上げてきたアートフェスが、今夏と来春の2会期で開催!

2021年の夏と、2022年の春。2つの季節に開催されることになった『Reborn-Art Festival 2021-22』。第3回開催となる今年は、東日本大震災から10年となる節目。宮城県石巻・牡鹿半島を舞台に、自然とアートが融合する美しい風景が生み出されます。

『Reborn-Art Festival』を象徴する名和晃平の作品《White Deer (Oshika)》。2017年の初開催で発表され、今では牡鹿半島の荻浜に欠かせない風景となっている。©︎Reborn-Art Festival
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市・牡鹿半島。この土地の復興を、アートを通してサポートするため、2017年にスタートしたのが『Reborn-Art Festival』だ。

3回目となる今年のテーマは『利他と流動性』。込められているのは、今の世の中で求められている他者を思いやる気持ちや、変わりゆく日常に向き合う力の大切さ。東日本大地震から10年、地域の内側から起こる復興と新たな循環を目標に続けてきた活動の、集大成となるイベントが企画されている。

注目したいのは、今回から会期が2部構成になること。2021年の夏と2022年の春に開催され、それぞれの季節で自然とアートに触れられる。特に2022年は初となる春開催。これまでは東北の夏の日差しを味わうのがひとつの醍醐味だったが、新緑が芽吹く春の牡鹿半島も楽しむことができる。
(左から)総合プロデューサーの小林武史と、2021年のインディペンデント・キュレーターと務める窪田研二。©︎Reborn-Art Festival
総合プロデューサーは引き続き小林武史が務め、2021年はインディペンデント・キュレーターの窪田研二、アートコーディネーターの坂口千秋が参加。窪田は、『堂島リバービエンナーレ2009-リフレクション:アートに見る世界の今』(2009年)や『六本木クロッシング2010-芸術は可能か?』(2010年)のほかに、シンガポールやヘルシンキでもアートフェスティバルを成功させてきた人物で期待が高まる。2021年夏会期には、国内外のアーティスト約25組が参加予定だ。

●現地開催までを盛り上げる「Reborn-Art ONLINE」もスタート!

2021年2月に生配信された詩人・吉増剛造と音楽家・青葉市子によるライブ「石巻―それから」。今後もオンラインならではの企画が準備されている。©︎撮影・屋上
新たな試みとして「Reborn-Art ONLINE」もスタートしている。2019年開催と2021-2011年開催を橋渡しするユニークなオンライン企画で、内容は大きく2つに分かれている。

1つ目は、2019年に小積エリアで作品を発表したアーティストたちによる『鹿のゆくえ』プロジェクト。たとえば、アーティストの淺井裕介は2019年の参加をきっかけに出会った「鹿の血」という素材と、その後も続く現地の人々との交流を日記形式で発表。写真家・志賀理江子が食猟師である小野寺望へインタビューを行ったり、山伏の坂本大三郎とダンサーの大久保裕子が2019年に発表したパフォーマンスの記録映像が公開されていたりと、見ごたえのある内容だ。今後も随時更新される。

2つ目は、アーティストによる対話やパフォーマンスの配信を行う『交信 – 声なき声を聴くためのレッスン』。テーマは「精神を研ぎ澄まし声なき声に耳を傾ける」こと。2021年2月には詩人・吉増剛造と音楽家・青葉市子によるライブを配信し、大きな反響を呼んだ。3月はパフォーマンスアーティストの花崎草が、NYのストリートアーティストSWOONや台湾のアーティスト李俊陽(リ・ヂュンヤン)と対談、パフォーマンスを行うほか、写真家の志賀理江子と人類学者の石倉敏明の対談、アーティストの山川冬樹によるパフォーマンスも控えている。

現地で、オンラインで、さまざまな形で発信される石巻・牡鹿半島の魅力と、それらに触発されたアート。今の石巻に流れる生き生きとした空気からも、パワーをもらえるイベントになりそうだ。

Reborn-Art Festival 2021-22

宮城県石巻市中心市街地、牡鹿半島 (桃浦、荻浜、小積浜、鮎川等) 。2021年8月11日〜2021年9月26日、2022年4月23日〜 6月5日。 ※会期中メンテナンス日(休祭日)あり。

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