いよいよ開幕! 恵比寿映像祭、今年のみどころは? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

いよいよ開幕! 恵比寿映像祭、今年のみどころは?

今年で8回目を迎えるアートと映像の祭典「恵比寿映像祭」が、まもなく開催される。期間は2月11日から20日まで。国内外から集められた映像作品やアートの数々、ライブパフォーマンスやトークセッションなどさまざまなプログラムが目白押し。映像表現の最前線を体感できる貴重な10日間だ。

中谷芙二子《霧の庭“ルイジアナのために”》 恵比寿ガーデンプレイス広場/入場無料
今年は、これまでメイン会場となっていた東京都写真美術館の改修休館に伴い、ザ・ガーデンホールやザ・ガーデンルームのほか、昨年3月に再オープンした恵比寿ガーデンシネマなど複数の会場でさまざまなプログラムが開催される。テーマは「動いている庭」。展示・上映・ライブ・セッションといったアーティストたちの多様な表現によって、鑑賞者の視点を拡張し、自然(=他者)の存在と視点を浮かび上がらせる試みだ。

まず注目すべきは、日本のビデオアートの推進者としても名高い、中谷芙二子の新作。中谷は1970年大阪万博のペプシ館で《霧の彫刻》に携わり、人工霧を使った環境作品やモニュメントを世界各地で発表してきた。今回の作品は、1984年ルイジアナ国際彫刻博覧会の「水の彫刻」コンペに入選しながらも実現しなかった、6台の大型ダンプカーによる《Louisiana dump》の恵比寿バージョンを披露。環境条件を鑄型に、風が気ままに掘っていく「霧の彫刻」は昼と夜の光によって変幻していくさまを楽しめる。
シャンタル・アケルマン《No Home Movie》2015 Photo©Doc & Film International Chantal AKERMAN, No Home Movie/2015/115分/フランス語(英語・日本語字幕付)
また、ヨーロッパ実験映画の先駆者、シャンタル・アケルマンの最新作にして遺作《No Home Movie》のジャパンプレミア上映も見逃せない。本作はシャンタルの母親、ナタリアがブリュッセルの「家」で過ごす日々の様子をとらえたドキュメンタリー作品。「母」「家」というシャンタルにとって私的なテーマを扱いながら、人間がもつ根源的感情が浮かび上がらせている。
《猿婿-The face of strangers-Hybrid version》平井優子+山内朋樹+古舘健
展示作品には、自然の創造力を提示するバイオアートの銅金裕司、虫の足音を爆音で聴かせる佐々木有美+ドリタ、自然の摂理を提示するピョトル・ボサツキなど、視覚を聴覚や嗅覚に置き換えて楽しめる作品も登場する。

また、〈ザ・ガーデンルーム〉では、庭を再現した舞台のもと、ダンサー・平井優子を中心に、研究者・庭師であり、ジル・クレマン『動いている庭』の翻訳者でもある山内朋樹、アーティスト/プログラマー古舘健が協働し、伝承民話「猿婿」を描き出すパフォーマンスを予定。多彩な才能が恵比寿の街を盛り上げる。

第8回恵比寿映像祭 動いている庭

〈ザ・ガーデンホール〉、〈ザ・ガーデンルーム〉、〈恵比寿ガーデンシネマ〉、〈日仏会館〉、〈STUDIO38〉、〈恵比寿ガーデンプレイスセンター広場〉ほか。2月11日〜20日。10時〜20時。会期中無休。入場無料(定員制の上映プログラム、イベント等を除く)。公式サイト

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