〈メトロポリタン美術館〉の名物、 屋上展示がスタートしました! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

〈メトロポリタン美術館〉の名物、 屋上展示がスタートしました!

NYの美術館も、ようやく待望の再開です。〈メトロポリタン美術館〉では毎年恒例の屋上インスタレーションも始まりました。

The Roof Garden Commission, Héctor Zamora, Lattice Detour, 2020. ヘクター・ザモラ作《Lattice Detour》
セントラルパークを眼下に。
毎年1組のアーティストが指名され、作品を制作するメトの屋上ガーデン。これまでエルスワース・ケリーやスターン兄弟、蔡國強といった人々が独自の空間を生み出しては、市民や旅行者を楽しませてきた。

このNY夏の風物詩も、昨今のご時世で例年よりも4ヶ月遅れでのスタートだ。期間も12月まで続くので、晩秋や冬という例年とはひと味違うインスタレーションの姿も確かめられる。今年選ばれたのはメキシコ人アーティスト、ヘクター・ザモラ。高さ約3.5m、長さ30m以上ものインスタレーション《Lattice Detour》(ラティスの回り道)はその名の通り、ラティス(木製フェンス)で作られた壁である。ラティスから身近なガーデニングを連想する人も多いのでは? トランプがメキシコとの国境に"建設中”の壁がこちらとあちらを分断し、威圧感を与えるのを目的とした代物なのに対し、こちらの壁は軽やかで見通しが良く、見る人に気づきを与えてくれる。

自然の素材で作られた、シンプルな構造体。ザモラの壁をゆったりと巡りながら、刻々と変わる光と影の様子を確かめたり、格子の間からNYの風景を眺めてみたい。
「他者との隔たり」についても熟考させられる作品。
見慣れた風景に新たな視点が。
光と影の対話が目を奪う。

Héctor Zamora

ヘクター・ザモラ 1974年メキシコ生まれ。メキシコ国立自治大学でグラフィックデザインと構造学を学ぶ。主にパブリックスペースでその場所にちなんだ素材を使った作品/空間を創ることで名高いアーティスト。パリの〈パレ・ド・トーキョー〉をはじめメキシコやデンマーク他で個展を開催。

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