ART
「おいしい浮世絵」展で江戸グルメを味わう|青野尚子の今週末見るべきアート
August 18, 2020 | Art, Food | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
どの絵を見てもおいしそう! 食べ物や食事の場面が描かれた浮世絵を集めた展覧会が開かれています。みんなが食べているのを見て幸せな気分になったら、自分もおいしいものを食べたくなる展覧会です。
いつもとはひと味違うレシピ、名店や名シェフへの憧れ、食にまつわるエッセイなど、日本では食に対して貪欲な好奇心を持つ人が多い。私たちはなぜ食について語ることがこんなに好きなんだろう? 江戸時代の浮世絵でそのルーツを探る展覧会が開かれている。
手軽に買える版画として庶民にも流布した浮世絵には名所旧跡や人気の歌舞伎役者だけでなく、食に関するさまざまな場面も描かれていた。浮世絵の展覧会では葛飾北斎や歌川広重など絵師にフォーカスをあてることが多いが、今回は祭りや行事での食事や江戸時代から親しまれてきた食材といった切り口から浮世絵をセレクト、「食いしん坊日本」の歴史をたどる。
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illustration Yoshifumi Takeda
青野尚子
あおのなおこ ライター。アート、建築関係を中心に活動。共著に『新・美術空間散歩』(日東書院新社)、『背徳の西洋美術史』(池上英洋と共著、エムディエヌコーポレーション)、『美術でめぐる西洋史年表』(池上英洋と共著、新星出版社)。
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