抽象画家・白髪一雄、その全容に迫る。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

抽象画家・白髪一雄、その全容に迫る。

足を絵筆代わりにする独特の手法で、戦後日本の前衛芸術を牽引し、また、近年世界的な評価が高まっている白髪一雄の、東京では初となる大規模個展が開催となる。

《無題》1959年 豊田市美術館蔵 油彩、キャンバス
〈具体美術協会〉(1954-1972)の中心メンバーとして知られる、抽象画家・白髪一雄(1924-2008)の大規模個展が初めて東京で開催される。白髪は1955年頃より天井から吊したロープにぶら下がり、床に広げたキャンバスに足で滑走して描く「フット・ペインティング」の制作を開始。足を絵筆代わりにするという未知の領域を開拓し、身体運動(アクション/パフォーマンス)と絵画をダイレクトに結びつけるラディカルな手法で注目を集めた。
アトリエでの制作風景 1960年代 
画像提供:公益財団法人 尼崎市文化振興財団
《難航》1949年 尼崎市蔵 油彩、キャンバス
作品《赤い材木》1957年 東京都現代美術館蔵 赤色塗料、木
《地暴星喪門神》1961年 兵庫県立美術館蔵(山村コレクション) 油彩、キャンバス
アトリエでの制作風景 1960年代  画像提供:公益財団法人 尼崎市文化振興財団
《難航》1949年 尼崎市蔵 油彩、キャンバス
作品《赤い材木》1957年 東京都現代美術館蔵 赤色塗料、木
《地暴星喪門神》1961年 兵庫県立美術館蔵(山村コレクション) 油彩、キャンバス
60年代頃には密教にも関心を深め、71年には比叡山延暦寺で得度し天台宗の僧侶となる。吉原治良の逝去を機に〈具体美術協会〉が解散する頃から、白髪の作品には密教的な妖しさ、濃密な精神性が漂いはじめ、やがて素足にかわってスキージ(長いヘラ)を用いた作品を制作するようになった。