坂茂が語る、フライ・オットーの功績。- 追悼 フライ・オットー | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

坂茂が語る、フライ・オットーの功績。- 追悼 フライ・オットー

あくなき追究から生まれた数多くの発明的な構造手法。その再評価が今、求められている。

ハノーバー国際博覧会日本館(2000年)
オットーのコンサルティングによる坂茂の作品。万博が掲げた環境というテーマに即し、再生紙の紙管でトンネルアーチの大空間構造をつくり上げている。布製テープをジョイントに使うアイデアはオットーから出たものという。
今年3月、フライ・オットー氏がプリツカー賞を受賞したとのうれしいニュースと同時に、オットー氏死去の悲しい知らせが届いた。ハノーバー国際博覧会日本館の設計で協働した建築家の坂茂氏に、オットー氏の思い出を語ってもらった。
Q 学生だったころ、オットー氏の作品にどんな印象をもっていましたか?

構造と一体になっている建築、ということですね。自分は学生のころからデザインの流行を追いかけることに興味がなくて、それに影響されずに材料の研究から取り組み、構造のシステムを開発しているオットー氏のような建築家に惹かれていました。


Q ハノーバー万博日本館の設計でオットー氏と協働しますが、その経緯を教えてください。

ドイツで開かれる万博なので、設計を依頼されてまず、憧れていたオットー氏に協力してもらいたいと思ったんです。それで手紙を書いてアポを取り、お願いにうかがいました。どうやったら説得できるかと考え、いろいろ材料をそろえたりもしたのですが、行ってみたらもうやる気満々で、どこからか紙管を手に入れて、最初から打ち合わせの準備までしてくれていました。


Q 紙で建築をつくるということは、オットー氏にとっても興味深かったんでしょうね。

彼が生涯、取り組んだのは、最小限の材料と最小限の力で空間を包むこと。その興味の延長として、紙の建築もとらえてくれたのだと思います。

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