ARCHITECTURE
安藤忠雄、過去最大の展覧会がこの秋開催!
August 28, 2017 | Architecture | casabrutus.com | text_Jun Ishida editor_Keiko Kusano
安藤忠雄の過去最大規模となる展覧会が、いよいよ9月27日から国立新美術館で開催される。常に挑戦し続ける建築家の過去、現代、そして未来の展望が一堂に会する最注目の展覧会。安藤忠雄による特別講演動画もノーカット版でお届け!
半世紀以上にわたって建築の既成概念を打ち破る試みを続けてきた安藤忠雄。初期の代表作から現在進行中のプロジェクトまで、200点以上の建築資料が展示される。
安藤忠雄は、1941年大阪に生まれた。高校時代はプロボクサーとしてリングに上がった経歴も持つ彼が建築家を目指したのは、工業高校卒業後。独学と実地で建築を学び、1969年、安藤忠雄建築研究所を設立する。そして1976年に〈住吉の長屋〉が竣工すると、三軒長屋の真ん中を切り取り、コンクリート打放しの住宅に立て替えるという斬新な手法が話題となり、本作で日本建築学会賞を受賞。一躍、国内外で注目の建築家となる。
本展では、〈住吉の長屋〉を始め、安藤自らが「原点」という住宅のプロジェクトが100点以上展示される。また、住吉に続く安藤の代表作となった〈光の教会〉(1989年竣工)を原寸大で野外展示場に再現。安藤が目指した十字部分を吹き抜けにした形(実作はガラスを設置)でつくられる予定だ。
そして本誌がずっと追いかけてきた「直島プロジェクト」もその全貌が一大インスタレーションとして展示される。1987年の「直島文化村構想」から始まり、〈ベネッセハウス〉(1992年竣工)、家プロジェクト〈南寺〉(1999年竣工)、〈地中美術館〉(2004年竣工)、〈李禹煥美術館〉(2010年竣工)、〈ANDO MUSEUM〉(2013年竣工)と続く30年にわたる大プロジェクトが一望のもとに。安藤にふさわしく、内容、スケールともに前代未聞の建築展となりそうだ。
記者会見当日に行われた、安藤忠雄による特別講演。
『安藤忠雄展—挑戦—』
〈国立新美術館 企画展示室1E+野外展示場〉
東京都港区六本木7-22-2 TEL 03 5777 8600。9月27日〜12月18日。火休。10時〜18時(金・土〜20時)。一般1500円。