【追悼】建築家リチャード・ロジャースが逝去。建築を超えて時代をリードしたカリスマの軌跡を振り返る。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

【追悼】建築家リチャード・ロジャースが逝去。建築を超えて時代をリードしたカリスマの軌跡を振り返る。

建築界をリードしたイギリスの建築家、リチャード・ロジャースが88歳で他界。

建築にも使われたトレードマークのグリーンのシャツを着たリチャード・ロジャース(1933-2021)。 photo_Andrew Zuckerman
ノーマン・フォスターとともにイギリス建築界の巨頭として知られるリチャード・ロジャースが、12月18日に逝去。各界から追悼とともに、彼の功績を讃える声が続いている。

数ある作品の中でも彼が手がけた最も有名な建築は、レンゾ・ピアノとの共作になるパリの〈ポンピドゥー・センター〉だろう。歴史ある街並みに1977年にオープンしたラディカルな作品は、建築の既成概念を塗り替え、建築の新時代の幕開けを意味するものとなった。40年以上経つ今でも “前衛” に見えるパワフルな作品だ。
前庭に大きなプラザを設けた〈ポンピドゥー・センター〉は、あらゆる意味で画期的な建築だった。(c) Katsuhisa Kida
〈ポンピドゥー・センター〉の建設現場にて。ロジャースの後ろがレンゾ・ピアノ、その後ろが構造家のピーター・ライス。奥には共作者で当時の妻のスー・ロジャースの姿も。 photo_Tony Evans
これに続いて、同様に構造及び配管、エレベーターなど設備を外側に露出し、巨大な吹き抜け内観を実現した建築が、〈ロイズ・オブ・ロンドン〉(1986)だ。いわゆる「ハイテク建築」と言われるひとつのジャンルを築いた。

ちなみに、〈ロイズ・オブ・ロンドン〉のプロジェクトに参加後〈ウィルキンソン・エア〉を立ち上げた建築家、クリス・ウィルキンソンもロジャースの4日前に他界している。
ロンドンの金融街にあるロイズ保険のビル〈ロイズ・オブ・ロンドン〉。 (c) Richard Bryant
ロイズの内観。巨大なアトリウムが保険取引場になっている。 (c) Janet Gill
住宅から空港まで、さまざまなプロジェクトを手がけたロジャースだが、「建築」に止まらず、豊かな暮らしを実現するための「都市のあり方」にも力を注いだ。ロンドンの建築都市デザイン委員会議長など、都市関係の任務を歴任。公正で美しく、創造的でエコロジカルな都市、郊外へと広がらないコンパクトで多核的な都市を提唱する。建築への保守的な視点を持つチャールズ皇太子と論争を繰り広げるなど、建築界のご意見番として常に前線に立ち続けた。
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