吉田実香のNY通信|大規模リニューアルしたMoMA、10の必見ポイント。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

吉田実香のNY通信|大規模リニューアルしたMoMA、10の必見ポイント。

ディラー&スコフィディオ+レンフロによる増改築で、ギャラリースペースが30%も拡大した新生MoMA。限られた時間の中で最大限押さえたい! という人のため、「見どころ10点」絞り込みました。

じっくり半日かけて味わいたい、新生MoMA。エントランスやロビーの場所はじめ、空間がガラリと変わっただけではない。モネの《睡蓮》などMoMA所蔵の名作も、新たな見せ方のおかげで、これまでと異なる鑑賞体験が味わえる。

ディラー&スコフィディオ+レンフロは、谷口吉生によるこれまでの建築を生かしながら、新たな空間へとシームレスにつないでみせた。新しいギャラリーを通り過ぎたかと思えば、かつてのMoMAの中をいつのまにか歩いている……なじみのある空間だが、以前とは何かが違う? リピーターなら、斬新さと既視感が交錯する不思議な感覚を覚えるだろう。作り変えたことによって谷口建築やMoMA所蔵品への理解がより深まる、リスペクトあふれる改装だ。

ギャラリースペースだけでも440平米ほど増床した。ひたすら広く、展示も建築も見るモノ満載だが今回は「新しい部分を駆け足で回りたい」人のためのオススメポイントを10点挙げていこう。

1〈エントランス〉

MoMAの新エントランス。
キャノピーが加わり、印象がガラリと一変したMoMAの正面玄関。壁の一部をガラスに変え、前からあったガラスのドアとウォールは倍の高さに。内部の明るさもぐっと増した。

2〈バウハウスの階段〉

東側の建物、1~3階。壁の油絵はオスカー・シュレンマー《バウハウスの階段》(1932年)。
バウハウス校舎の為にウォルター・グロピウスが設計した階段にオマージュを捧げた、〈バウハウスの階段〉。建築家フィリップ・L・グッドウィン&エドワード・ダレル・ストーン設計の通称グッドウィン・ストーン・ビル(1939年竣工)で、長年にわたって親しまれてきたスポットだ。これまでは目立たない裏手で2階と3階を結んでいたが、DS+Rは1~2階間の階段を加え、この一角を吹き抜けとした。いまや華やかな主役級の存在に。

3〈53丁目を臨むガラス張りギャラリー〉

西側の建物、2階。インスタレーションはシーラ・ガウダ《Of All People》(2011年)。
壁一面から外が見渡せるギャラリーが誕生した。このギャラリー212のほか、4階にあるMoMA初のパフォーマンス用スペースも街の気配や光の移ろいがダイナミックに感じられる場所だ。ちなみに窓の外、右手に見えるのはCBSビル。通称「ブラックロック」、エーロ・サーリネンが1964年に完成させた名建築である。

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