ARCHITECTURE
ザハ・ハディドの集大成、北京大興国際空港。
『カーサ ブルータス』2019年12月号より
November 10, 2019 | Architecture, Travel | window on the world | photo_Hufton + Crow text_Megumi Yamashita
5年の歳月と1.5兆円余りを費やし、ザハ・ハディドによる最大作品〈北京大興国際空港〉がついにオープンした。
2016年のハディドの急逝を経て完成した北京で2つ目となるこの空港は、世界最大のハブを目指すもの。創造性と機能性を併せ持った、ハディド建築の集大成という印象だ。
俯瞰で見るとヒトデのようなフォルムのターミナルは、自然光が降り注ぐ中央のドーム型の部分に出発と到着ロビーを集約。そこから延びる5つの「腕」の部分には合計79のゲートが配置されている。
俯瞰で見るとヒトデのようなフォルムのターミナルは、自然光が降り注ぐ中央のドーム型の部分に出発と到着ロビーを集約。そこから延びる5つの「腕」の部分には合計79のゲートが配置されている。
構造と彫刻性を巧みに合体させながら、最大100mに及ぶ柱のない巨大スペース、流れるような未来的フォルムが隈なく炸裂する。幻となった東京の新国立競技場案を思いつつ、ハディドの並外れた才能にふさわしい巨大なスケール感が味わえる作品として、改めて敬意を表したい。