館内に入れば、市場の賑わいにループしそうな空間だった。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

館内に入れば、市場の賑わいにループしそうな空間だった。

外見だけでは館内の面白さが想像できない公共施設。新潟の文化の豊かさを身体で知ることのできる建築物を目指して、妖力も標準装備、レンジローバーの革新性を確かめるドライブ。

巨大なコンクリートの箱は主張する、この中に413席の音楽演劇ホールをすっぽりと包み込んでいるのだよ、と。
横から見ると建物後方にでっかいコンクリートの箱を背負っているようだ。箱の中身は、さて何でしょう(答えはキャプションに)。

館内に入るとまた印象がガラリと変わる。即、頭に浮かんだのは子供のころよく行っていた下北沢駅隣のごちゃごちゃした市場の光景。1階部分には図書館、郷土資料館、公民館、ホール入口、カフェなどがあるが、それらが機能別に分かれた上におのおの屋根が架けられている。下北の市場もスレートか何かの大屋根の下で各店が思い思いに手巻き式の日よけテントを張っていた。そのイメージが重なったのだ。

市場的な賑やかさを強めているのは、そんな屋根がギザギザした形とメタリックな仕上げを施されているからで、打ち放しの壁面には光沢のあるコーティング、さらに点々と小さな照明が埋め込まれている。これだけでも相当キラキラなのに、複雑な形状の天井のあちこちから外光が入り、それが反射し曲折しながらそのキラキラ感を盛っているのだ。公の施設なのに訪れる者はイヤでも気分がアガる。実に面白い体験をした。
上/足下の余裕たっぷり、SUVでもショーファードリブン対応なのである。下/あまり飾り立てずバランスの良さで魅せながら威厳たっぷりのマスク。
東京から約300kmのドライブにつきあってもらったのはレンジローバー。今や超高級SUV花盛りだが、とにもかくにもこちらが原点、老舗中の老舗である。

2012年にモデルチェンジされ4世代目となったが、シャシーやボディ、各部材に徹底してアルミを採用することで、約200から400kgにも及ぶ軽量化を果たした。何せ王侯貴族のSUVゆえサイズの大きさに躊躇はなく、全長5m超、全高1.9m弱の体躯を誇るが、だから重くて当然、と開き直っている場合でもないのだ。重ければ燃費が悪く、CO2排出量が増え、クルマの動きは鈍重になる。まさかボディを薄くペナペナにするわけにもいかぬ。というわけでのアルミ化だったが、それでも車重は2.4トン。もし軽量化への努力をサボったら四捨五入して3トンになっていたところだ。もうひとつの驚きは、新しい3リッターV6エンジンでも、何の支障もなく十分に速く走るという快挙を成し遂げたこと。レンジローバーは真にイノベーティブなブランドなのだ。
上/舞台からホール客席を見る。ドレープ状の壁面はアールヌーボー風だが高度な音響性能を狙ってのもの。中左・右/一定の意匠の反復などこの館内には見つけられない。下/基本的には平屋~1.5階建て規模の建築物なのだが、この凸部は遠くからもよく目立つ。

巡礼車:レンジローバー 3.0V6スーパーチャージド VOGUE

文句なく5ツ星級の内外装のしつらえと3ツ星級の乗り味を持つ。ハードウェアの完成度の高さに感服したが、背後に独特の妖力あるいは魔力的な何かが存在するような。3L過給エンジンは何と450Nmものトルクを誇る。一度はオフロードも走ってみたい。12,650,000円(ランドローバーコール TEL 0120 18 5568)。

巡礼地:新潟市江南区文化会館

設計/新居千秋都市建築設計。2012年9月竣工。図書館、ホールなど4つの機能が〈十字ストリート〉という通路をはさんで整然と配置されていることを、後から平面図を見て知った。初めて行って巡ってみると、まるで迷路のように感じる。●

新潟県新潟市江南区茅野山3-1-14
新潟県新潟市江南区茅野山3-1-14(亀田総合運動公園内) TEL 025 383 1001。

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