VEHICLE
Chill CARS|SUVブームの今だからこそ乗りたい、本格四輪駆動車。
『カーサ ブルータス』2021年4月号より
March 12, 2021 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Izuru Endo illustration_Daijiro Ohara
SUVのルーツは、〈ジープ〉に始まる四輪駆動車である。しかし1970年代頃までのそれは、悪路を走る必要がある業種や、本格的なアウトドアを趣味とするユーザーがメインだった。
そのため快適性よりも悪路走破性の高さを重んじており、購入層を選んでいた。そこで、アメリカの〈ジープ〉をライセンス生産していた〈三菱〉は、〈ジープ〉譲りの悪路走破性に、高級乗用車と同等の内装・装備を持つ《パジェロ》を1982年に生み出した。
《パジェロ》は、それまでの四輪駆動車では不得手だった、舗装路での操縦性や乗り心地も大きく向上しており、好評をもって市場に迎えられた。
そして《パジェロ》は、1991年にキープコンセプトのまま2代目に発展する。少し拡大された車体は、無骨さを漂わせていた初代に比べると、角が取れた印象に。上品さとタフさが折り合うデザインを得た。内装はさらに質感を高め、高級四輪駆動車という地位を確かなものとした。今回紹介している取材車は、〈ジープ〉や初代《パジェロ》同様に設定されていた商用バン仕様。道路状況を選ばない働く車からは、プリミティブかつミニマルな実用本位製品の魅力が溢れている。
世界的なSUVブームの中だが、実は本格的な四輪駆動車は減少しており、《パジェロ》も2019年に日本市場から姿を消した。だからこそ今、タフなイメージが色濃い当時の《パジェロ》が個性的に見えるのだ。
《パジェロ》は、それまでの四輪駆動車では不得手だった、舗装路での操縦性や乗り心地も大きく向上しており、好評をもって市場に迎えられた。
そして《パジェロ》は、1991年にキープコンセプトのまま2代目に発展する。少し拡大された車体は、無骨さを漂わせていた初代に比べると、角が取れた印象に。上品さとタフさが折り合うデザインを得た。内装はさらに質感を高め、高級四輪駆動車という地位を確かなものとした。今回紹介している取材車は、〈ジープ〉や初代《パジェロ》同様に設定されていた商用バン仕様。道路状況を選ばない働く車からは、プリミティブかつミニマルな実用本位製品の魅力が溢れている。
世界的なSUVブームの中だが、実は本格的な四輪駆動車は減少しており、《パジェロ》も2019年に日本市場から姿を消した。だからこそ今、タフなイメージが色濃い当時の《パジェロ》が個性的に見えるのだ。
country: Japan
year: 1991-99
seats: 5
size: L3,985×W1,695×H1,800mm
price: approx 1,200,000 yen
special thanks to General Wing Motor(TEL 0274 62 6618)
※データと価格は撮影車両を参考に算出したものです。
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