Chill CARS|空気力学によって生まれた、美しいステーションワゴン。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

Chill CARS|空気力学によって生まれた、美しいステーションワゴン。

『カーサ ブルータス』2020年7・8月合併号より

SUVの台頭でステーションワゴンの販売が影響を受けている。米国のメーカーは生産をやめてしまったほどだ。しかし、ステーションワゴンには、独特の美しさがある。

アウディ 100 アヴァント(2nd)
ドイツの〈アウディ〉が1983年に発表した2代目の《100アヴァント》はその代表的な1台だ。82年登場の3代目《100》のステーションワゴン版である。

このクルマのデザインで見るべきところは “科学” を採用したことだ。走行中の空気抵抗を減らすと、速度は上がるし、燃費がよくなる。それをわかりやすく、丸みを帯びた形にした。

細部を見ればたとえば、ヘッドランプとグリルをひとつの面としてデザインしていること、それからサイドウィンドウとピラーに段差をつけていないフラッシュサーフェスの採用など、丁寧な処理がいたるところに施されている。

ステーションワゴンだが、ルーフの前後長を短めにしてテールゲートを寝かせていることでスタイリッシュさも感じさせる。「アヴァント」なる独自の名称をつけたのは、当時〈メルセデス・ベンツ〉のステーションワゴンがテールゲートを垂直に立てて実用最優先だったのに対して、〈アウディ〉の独自性をアピールするため。

このときの《100》シリーズから〈アウディ〉は一気に同じドイツの〈メルセデス・ベンツ〉と〈BMW〉をターゲットにしたクルマづくりを始める。〈アウディ〉のアプローチは「科学」と「スタイル」その原点となるモデルだ。
グリルとヘッドランプの凹凸をできる限り減らして空気抵抗の少なさをアピールしたフロントマスク。
前席のバックレスト背面はえぐられた形状をしており、後席のレッグルームが広く確保されている。
取材車のダッシュボードはマイナーチェンジ後のデザイン。
テールゲートを寝かせ、スタイリッシュなステーションワゴンという新ジャンルを開拓。

country: Germany
year: 1983-91
seats: 5
size: L4,895×W1,820×H1,485mm
price: approx 1,600,000 yen

special thanks to YOSHIROTTEN
※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます