幻の豪華列車《或る列車》でスイーツの旅に出かけませんか? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

幻の豪華列車《或る列車》でスイーツの旅に出かけませんか?

からりと晴れた青空に、木々が赤く色づくこの季節。どこかに旅に出かけたくなりますね。旅には美しい風景とおいしい食べ物がマスト! 海をのぞむ美しい車窓と、とびきりのスイーツが用意された観光列車《或る列車》を徹底レポートします。

クルーズトレイン《ななつ星in 九州》をはじめ、さまざまな豪華列車プランを次々と世に送り出しているJR九州。そのほとんどの列車のデザインを手がけているのは、デザイナーの水戸岡鋭治だ。彼のイマジネーションあふれるカラフルなイラストを元に細部まで丹念に作り込まれた車内は、多くのファンを魅了してやまない。

そんな水戸岡鋭治の世界観を気軽に堪能できる約2時間半の観光列車《或る列車》が、10月7日から2018年3月までの週末を中心とした日程で「長崎−佐世保」間(長崎コース)を運行している。
長崎駅のホームに入ってきた、ゴールドに輝く《或る列車》。見るからに特別な列車の雰囲気に心躍る。
乗車口にはレッドカーペットを敷いて、乗客を迎える。
車体下部を包むような唐草模様はスチールを丁寧にレーザーカットし、溶射・研磨した手作業の賜物。警笛装置のカバーには《或る列車》のシンボルとも言えるハートマークがあしらわれている。
長崎駅のホームに入ってきた、ゴールドに輝く《或る列車》。見るからに特別な列車の雰囲気に心躍る。
乗車口にはレッドカーペットを敷いて、乗客を迎える。
車体下部を包むような唐草模様はスチールを丁寧にレーザーカットし、溶射・研磨した手作業の賜物。警笛装置のカバーには《或る列車》のシンボルとも言えるハートマークがあしらわれている。
乗車して最初に感じたのは、これが列車なのか、という新鮮な驚き! 通常の列車内では見たこともないような素材が車内のいたるところに使われ、それぞれ精緻なデザインが施されている。ヨーロッパの歴史ある建築の中に迷い込んだような錯覚さえ覚えるほどだ。
列車のドアの窓には、なんとステンドグラスが埋め込まれている。こちらにもハートマークが。
それもそのはず、《或る列車》は今から100年以上前、当時の「九州鉄道」がアメリカのブリル社に発注した豪華客車をベースに、水戸岡鋭治がデザイン・設計を担当したものなのだ。発注後、「九州鉄道」は国有化されたため、その客車は一度も活躍することはなかったが、鉄道ファンの間では《或る列車》と呼ばれ、当時の日本におけるもっとも豪華な設備を備えたものとして語り継がれてきた。
1号車の4人席。座席の上にはガラスの仕切りがあり、程よくプライベート感が保たれる。
「九州鉄道」がどんな発注をしたのかは知る由もないが、当時、全盛を誇ったアール・ヌーヴォーの意匠を各所に見ることができる。
2号車は落ち着いたウォールナットの組子に囲まれたコンパートメント(個室)。
2号車のコンパートメントは1名もしくは2名の利用。かなりゆったりとしたつくりになっている。
2号車は落ち着いたウォールナットの組子に囲まれたコンパートメント(個室)。
2号車のコンパートメントは1名もしくは2名の利用。かなりゆったりとしたつくりになっている。