FOOD
小寺慶子のレストラン予報|神田〈ブラインド ドンキー〉
『カーサ ブルータス』2018年2月号より
January 16, 2018 | Food | RESTAURANT FORECAST | text_Keiko Kodera
生産者と旬に焦点を当てた料理が革命を起こすでしょう。
食の世界にもオーガニックという言葉が浸透して久しい。市場だけにとどまらず生産者のもとに足を運び、食材を仕入れる料理人も増えているが、1971年に誕生しアメリカから世界へ新しい食の価値観を発信した〈シェ・パニース〉はそうしたレストランの先駆けといえるだろう。
オーナーであるアリス・ウォータースの信念は「食が豊かな人生を作る」ということ。地元で持続可能的に作られた旬のものを食べ、ファーマーズマーケットで買った食材に感謝を持ち、シンプルに調理する。その思いを受け継いだシェフのジェローム・ワーグさんと元〈ビアード〉オーナーシェフ原川慎一郎さんがタッグを組み、〈ブラインド ドンキー〉をオープンさせたことが話題を呼んでいる。
コースは8000円のみで、どの皿にも日本各地の生産者が大切に育てた野菜や新鮮な魚介、時には獲れたばかりのジビエも盛り込まれる。無駄を省き、食材を生かした料理の清々しく潔いこと。肉の野性味、魚介の海の香り、野菜の土のにおい。皿の上では食材が生き生きと輝いて見え、オーガニックの真の意味を実感する。
コースは8000円のみで、どの皿にも日本各地の生産者が大切に育てた野菜や新鮮な魚介、時には獲れたばかりのジビエも盛り込まれる。無駄を省き、食材を生かした料理の清々しく潔いこと。肉の野性味、魚介の海の香り、野菜の土のにおい。皿の上では食材が生き生きと輝いて見え、オーガニックの真の意味を実感する。
〈ブラインド ドンキー〉
東京都千代田区内神田3-17-4 1F TEL 050 3184 0529。17時〜23時30分(レストランは18時30分〜20時入店まで予約可)。日曜・月曜休。旬の素材を使うためコースの内容は時季により変わる。
小寺慶子
こでらけいこ ファッション誌、レストラン誌などの編集を経て、フリーのライターに。好きな食べ物は1にも2にも肉料理。塊肉を見ると反射的にアドレナリンが放出!