ART
無人島「猿島」で闇のアートを体験|青野尚子の今週末見るべきアート
November 7, 2019 | Art | casabrutus.com | photo_Naomi Circus ©Sense Island 2019 text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
東京湾に浮かぶ「猿島」でアート・イベント『Sense Island 感覚の島』が開催中! 夜の無人島で繰り広げられる“闇のアート”を見に行きませんか?
横須賀市の沖合にある猿島は東京湾で唯一の自然島。旧海軍の要塞として使われていたため、レンガ積みのトンネルや砲台の跡が残る。夏の海水浴やバーベキューでも人気の島だ。現在、その島で夜にアートを楽しむイベント『Sense Island 感覚の島』が開かれている。
参加作家はライゾマティクス・アーキテクチャーの齋藤精一や、アーティストの鈴木康広、佐野文彦、マシュー・シュライバーら。観客は数人ごとのグループに分かれて小さな懐中電灯を渡され、周囲1.7キロの小さな島を巡ることになる。
対岸には横須賀の夜景がきらきらと輝いているけれど、鑑賞コースはとても暗い。まったく光のないトンネルに入っていく場所も。スマホは使用不可なので、普段は体験したことのない闇に包まれる。目を凝らし、手や足に触れるものに神経を研ぎ澄まし、五感を総動員して進むことになる。
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illustration Yoshifumi Takeda
青野尚子
あおのなおこ ライター。アート、建築関係を中心に活動。共著に『新・美術空間散歩』(日東書院新社)、『背徳の西洋美術史』(池上英洋と共著、エムディエヌコーポレーション)、『美術でめぐる西洋史年表』(池上英洋と共著、新星出版社)。