静岡で、洋食界のレジェンドの力わざにやられるの巻|Pのローカルレストラン探訪 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

静岡で、洋食界のレジェンドの力わざにやられるの巻|Pのローカルレストラン探訪

えっ? メインはビーフカツとタンシチューの豪華2本立て?

上手いものを知り尽くした老獪な食いしん坊シェフは、どこか悪いとこでも見つけてやろうか、なんて下心でやって来る客を、いともたやすく掌中に絡め取る。うーん、そう来ちゃう? えっ、そんな手もあるの? と、客は次々とその術中にはまってしまうのである。

料理はお任せコースのみ。ランチ3,240円〜の2コース、ディナーは6,000円〜の3コース。せっかく静岡まで来たのだから、はり込んでランチのお高い方に。8品で5,400円。
この松が目印。しっとりとした、しもた屋風の入口。もとは和食店だったそう。
洋食の小皿料理コースを編み出したレジェンドながら、いまだ発展途上。進化が止まらない齋藤元志郎シェフ。
この松が目印。しっとりとした、しもた屋風の入口。もとは和食店だったそう。
洋食の小皿料理コースを編み出したレジェンドながら、いまだ発展途上。進化が止まらない齋藤元志郎シェフ。
まず登場する前菜盛り合わせは、6品のプチ料理が並ぶ。テーブルには、ナイフとフォークと箸が置かれ、「召し上がり方はご自由に」という感じ。フィンガーフード的でもある。

でも軽んじてはいけない。ロースハムだって自家製だし、一品一品、丁寧に手がかかっている。これで、かなり飲めそうでもある。2品目は、サワラに菜の花、新タマネギと春の香り満載の洋風茶碗蒸し。温かいもので、ホッとひと心地つく。
手前から、パテドカンパーニュ+ピクルスのゼリー、自家製ロースハム+ポテトサラダ+リンゴのピクルス、スモークサーモンサンド+ケッパー、キクラゲのオムレツ+大根おろしのムース、静岡のアメーラトマト+モッツァレラチーズ+アーモンドのハチミツ+ポテトチップス、白菜の和風ピクルス+白身魚のしそのペースト和え。
洋風茶碗蒸し、ロワイヤル。ベースはコンソメ。茶碗蒸しの上に、新タマネギのすり流しをかけ、炙ったサワラ、菜の花を添えて。
手前から、パテドカンパーニュ+ピクルスのゼリー、自家製ロースハム+ポテトサラダ+リンゴのピクルス、スモークサーモンサンド+ケッパー、キクラゲのオムレツ+大根おろしのムース、静岡のアメーラトマト+モッツァレラチーズ+アーモンドのハチミツ+ポテトチップス、白菜の和風ピクルス+白身魚のしそのペースト和え。
洋風茶碗蒸し、ロワイヤル。ベースはコンソメ。茶碗蒸しの上に、新タマネギのすり流しをかけ、炙ったサワラ、菜の花を添えて。
3品目は、野菜のサラダ。地元、静岡のアジのマリネがアクセントだ。彩りよく盛りつけられた野菜たちをよーく見ると、ちょっと違っていませんか。何だか、透けて見えるような。しかも色が鮮やかだ。

食べてみると何とパリパリ。カリフラワーなんてコリッコリ。初めての食感だ。実はこれ、「ガストロバック」※というマシンにかけたもの。サラダ革命ともいうべき一品である。食べればわかる。食べてみてね。
アジと季節野菜のサラダ。金時ニンジンの彩りが美しい。
自家製の柚子ペッパーソースをたら〜り。味変します。
アジと季節野菜のサラダ。金時ニンジンの彩りが美しい。
自家製の柚子ペッパーソースをたら〜り。味変します。
4品目がフグのクリームコロッケ。箸を入れると、サクサクッと香ばしく揚がったパン粉の音がする。これこれ、これが食べたかった。中のクリームは熱々。

クリームコロッケといえばカニでしょ、と思っている方、フグとマッシュルーム、いけます、いけます。レモンをジュッと搾れば、さらに味変。不覚にもここで、感涙しそうなほど感動。ともかく美味いのだ。サクッとトロッの食感にもやられました。
フグとマッシュルームのクリームコロッケ。やみつきになりそう、このコロッケとご飯が食べたい。
フグとマッシュルームのクリームコロッケ。やみつきになりそう、このコロッケとご飯が食べたい。
※気圧の調整により、減圧して沸点を下げることができる減圧加熱調理器。低い温度で野菜に火を入れることが可能となり、食材に高熱によるダメージを与えない。また、出汁や調味液を一緒に入れると、食材に味が染み込みやすくなる。つまりこれ、富士山の頂上など高地では、気圧が低いために100℃以下で水が沸騰するのと同じ原理。レタスなどの葉野菜も驚くほどシャキーンとする。