FOOD
フレンチのスターシェフ、入江誠が新しいステージへ。
May 9, 2017 | Food | casabrutus.com | photo_Kaoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
〈レストラン イリエ ル ジョワイユー〉でシェフを務め、多くのファンを獲得してきた入江誠。次なる舞台は〈レストラン ラドニス〉だ。
〈レストラン イリエ ル ジョワイユー〉〈ピエール・ガニェール・ア・東京〉でシェフを務めた入江誠がいよいよ、舞台も新たに再始動。オーナー・メートルとしてサービスにあたる坂井ひろしとともに〈レストラン ラドニス〉を外苑前に開いた。
スター街道を歩んできた入江と、〈クレッセント〉〈ロオジエ〉など名だたる店を経てきた坂井。フランス料理界の王道をゆく二人が目指すのは「プチ・メゾン」スタイルの店だ。
スター街道を歩んできた入江と、〈クレッセント〉〈ロオジエ〉など名だたる店を経てきた坂井。フランス料理界の王道をゆく二人が目指すのは「プチ・メゾン」スタイルの店だ。
「要するにグラン・メゾンの小さい版です。客席も少なく、調度品も華美ではありませんが、料理もサービスもしっかりエレガントなものを提供するつもりなんです」。
スーツをきれいに着こなし、髪をなでつけた、いかにも高級店のサービスマンらしい風貌の坂井は語る。
スーツをきれいに着こなし、髪をなでつけた、いかにも高級店のサービスマンらしい風貌の坂井は語る。
「料理も盛り付けなどの見た目こそ、モダンアートのようなタッチに仕上げていますが、味わいは王道のフランス料理。実は火を入れた牛肉に生のイカを乗せるなど、一見、奇抜だったガニェールもクラシックに忠実で、フランス料理という枠組みを決して外しませんでした。また、そこにフレンチとしてのおいしさがあると信じているので、坂井も僕も、そこは崩さずに守っていくつもりです」(入江)。
確かにたけのこや隠し味の味噌など、日本的な素材を使った料理にも、旨みの要に肉のエッセンスを濃縮したソースを使うなど、おいしさへのアプリーチはあくまでフレンチ。また、絵心のあるヴィジュアルの金目鯛の一品も口にすれば、味わいはクラシック。皮目をパリッと、身をしっとり焼き上げた金目鯛に白ワインを使った伝統的なソース、ブールブランを合わせたストレートなフランス料理である。
以前からのスペシャリテ「“帆立貝のルージュサラダ”シェブルクリームと自家製燻製ドレッシング」などもオンメニューしているが、今後、自らが定めたフランス料理という枠のなかで、どんな料理をつくっていくのか。
「日々、お客さまの反応を見ながらつくっていくことで、新しい一品を模索していきたいですね。僕自身、これからどんな風に変わっていくのか、楽しみで仕方がないです」(入江)。
「日々、お客さまの反応を見ながらつくっていくことで、新しい一品を模索していきたいですね。僕自身、これからどんな風に変わっていくのか、楽しみで仕方がないです」(入江)。