ロンドンでアズディン・アライアを追悼。訪れるべきはこの2つです。
『カーサ ブルータス』2018年7月号より
昨年急逝したアライアが生前企画したロンドンの旗艦店と展覧会。その2つを訪問し、稀なる才能を追悼したい。
デザイナーではない、私はクチュリエである。
デザインミュージアムで開催中の展覧会のタイトルは「ザ・クチュリエ」。「自分はデザイナーではなくクチュリエだ」という彼の口癖をタイトルにしたものだ。
実際、彼は裁断からフィッティングまで、すべて自分の目と手で仕上げることを貫いてきた。その方針は展覧会でも変わりはない。展示は11のカテゴリーにくくられ、背景となる5枚のスクリーンは、アライアと交友があったマーク・ニューソンやコンスタンティン・グルチッチ、公私のパートナーだった画家のクリストフ・フォン・ウェイエらが手がけている。
『Azzedine Alaïa:The Couturier』
オランダのフローニンゲン美術館のマーク・ウィルソンとアライアによる共同企画で、回顧展よりアートインスタレーションを意図した展覧会。クリエイターがデザインした5枚のスクリーンをポイントに11のカテゴリーに分けて展示。〈The Design Museum〉224-238 Kensington High St., London TEL (44)20・3862・5900。10時〜18時(金〜20時)。10月7日まで。入場料16ポンド。