石田潤の In the mode|コレクターにしてデザイナー、ガストン-ルイ・ヴィトンを知っていますか? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

石田潤の In the mode|コレクターにしてデザイナー、ガストン-ルイ・ヴィトンを知っていますか?

いよいよ会期が6月19日までとなった『Volez, Voguez, Voyagez-Louis Vuitton(空へ、海へ、彼方へ—旅するルイ・ヴィトン展)』。これから見に行くという人も、もう一度見たいという人にも展覧会会場で注目してもらいたいのが、3代目当主、ガストン-ルイ・ヴィトンという人物だ。

「旅」や「ファッション」、さらには「日本」などルイ・ヴィトンの歴史を語る上で欠かせない10のテーマを立て構成された展覧会。そのうちの一つはガストン-ルイ・ヴィトンに始まるルイ・ヴィトンの「書」の美学をテーマとしたコーナーになっている。
ガストン-ルイ・ヴィトン(1883〜1970年)は、メゾンの約160年の歴史のなかでもひときわ異彩を放つ当主であった。身体が弱かったガストンは、空想の旅を楽しんだのであろうか、貴重なデザインのトランクや世界中のホテルのラベルを蒐集した。
3代目当主、ガストン-ルイ・ヴィトン。©ARCHIVES LOUIS VUITTON MALLETIER
また、古紙を蒐集し雑誌作りにも参加するなど書の文化も愛した彼は、書籍やタイプライター、書類などを収納し持ち運びできるトランク〈書棚トランク〉も開発している。会場内には「興味深いトランク」というガストン-ルイ・ヴィトンのアンティーク・コレクションを展示する部屋が設けられている。
世界各地のホテルのラベル。ガストン-ルイ・ヴィトンのプライベートコレクションより。(粘着紙に印刷/20世紀)
ガストンが開発した〈ライブラリー・トランク〉(1936年)。展示されているのは、米国大使館のスペシャルオーダー。