ミラノサローネ2018報告 #2 / インスタレーション by 川合将人 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ミラノサローネ2018報告 #2 / インスタレーション by 川合将人

『カーサ ブルータス』2018年7月号より

年に一度、4月のミラノはお祭り騒ぎ! 世界の家具メーカーが一斉に新作を発表します。今年、4人のジャーナリストがそこで見つけたものは…? 2人目はインテリアスタイリストの川合将人。

FLOS 『Jewels after Jewels after Jewels』by Michael Anastassiades

ミラノ市内の〈フロス〉ショールームに光の彫刻が出現! 幾何学形のLEDユニットで構成される新作のモジュラーシャンデリア《アレンジメンツ》を使った、マイケル・アナスタシアデスのインスタレーション。
インテリアスタイリストという職業柄、いつも空間演出に目を奪われるが、今年は見応えのある展示が多かった。中でも、密度も見せ方も全く対照的だが、マイケル・アナスタシアデスのシンプルで力強い光の構成と、ヴィンテージの名作家具を独特のセンスで自由にミックスしたディモーレスタジオのスタイリングが最も印象に残っている。また今年のスタイリングを語る上で外せない要素が「色」だ。〈デパドヴァ〉はシックで抑えた普遍的な色使いに、〈カッシーナ〉のショールームはトレンドを牽引する鮮やかな色の組み合わせにデザイナーの力を感じた。そして強烈な印象を残したのは〈ラスヴィット〉、〈エルメス〉、〈USM〉の3ブランド。単なる新製品発表会で終わらない娯楽性と、隅々まで手をかけた隙のなさが見事だった。〈ヴィトラ〉は、試作から限定品などの代表作が会場に集結。規模の大きさとポップな演出に心が躍った。

DIMOREGALLERY『Transfer』 by DIMORESTUDIO

ポール・エヴァンスの衝立やディモーレスタジオのテキスタイルをアレンジしたフルーツ満載のテント。
〈トーネット〉製のグスタフ・シーゲルのテーブルと椅子をメインにした赤い部屋は床の柄も素晴らしい。
ハンス・アウネ・ヤコブソンの照明を設置したテント内にも人の気配を感じる細かな演出。
ジオ・ポンティのヘッドボードが置いてある興奮のキャンプ部屋。
ポール・エヴァンスの衝立やディモーレスタジオのテキスタイルをアレンジしたフルーツ満載のテント。
〈トーネット〉製のグスタフ・シーゲルのテーブルと椅子をメインにした赤い部屋は床の柄も素晴らしい。
ハンス・アウネ・ヤコブソンの照明を設置したテント内にも人の気配を感じる細かな演出。
ジオ・ポンティのヘッドボードが置いてある興奮のキャンプ部屋。
ディモーレスタジオは、ブレラ地区の〈ディモーレギャラリー〉で、20世紀の巨匠デザイナーらのヴィンテージ家具をスタイリングで披露。複数のテント内で繰り広げられた緻密でリアルな演出にかなり刺激された。

Caesarstone 『Altered States』 by Snarkitecture

水、氷、蒸気を会場演出に用い、コンクリート材を使ったベンチでキッチンを包囲。
地層のようなレイヤー構造に水が流れる天板には神秘的な本物の氷の球。
水、氷、蒸気を会場演出に用い、コンクリート材を使ったベンチでキッチンを包囲。
地層のようなレイヤー構造に水が流れる天板には神秘的な本物の氷の球。
〈シーザーストーン〉とコラボレーションしたスナーキテクチャーは、ポルタロマーナにある宮殿内に円形のアイランドキッチンを設置。荘厳な空間と対照的に、抜けのあるデジタル音楽を流す演出が冴えてました。

Gufram『Disco Gufram』by Atelier Biagetti, GGSV, ROTGANZEN

サイケな会場の壁面を飾るのはGGSVのラグ《ダンスフロア》。トロけたミラーボールがのったキャビネットはROTGANZEN作。
アトリエ・ビアゲッティによるギンギラソファ《ジミー》。
サイケな会場の壁面を飾るのはGGSVのラグ《ダンスフロア》。トロけたミラーボールがのったキャビネットはROTGANZEN作。
アトリエ・ビアゲッティによるギンギラソファ《ジミー》。
DJブースを備えたダンスフロア形式で新作を発表したのは〈グフラム〉。ネーミング通りにディスコからインスパイアされた奇抜なソファやキャビネット、ラグを、DJによるプレイとともに披露した。

USM 『USM Salone del Mobile Booth Installation 2018』by UNStudio + USM team

見本市会場で印象的だったのが、〈USMモジュラーファニチャー〉のブース。尋常でない数のパネル、ボール、チューブを使い、階段や部屋も造作。建築物のような迫力満点の演出にクリエイティブ魂を見た。