【RAIZIN presents】集中連載! nendo 佐藤オオキのひらめきのスイッチ 真鍋大度(ライゾマティクス) | カーサ ブルータス Casa BRUTUS facebook line twitter

【RAIZIN presents】集中連載! nendo 佐藤オオキのひらめきのスイッチ 真鍋大度(ライゾマティクス)

佐藤オオキが今回、じっくりと話を聞いたのは〈ライゾマティクス〉の中心人物である真鍋大度。そのロジカルな創造の秘密に迫ります。

デザインはプログラム。ひらめきも偶然に頼らない。

新テクノロジーを駆使した、圧倒的に新しい表現によって注目されるメディアアート集団〈ライゾマティクス〉。その創業者で、実験的な活動に特化した〈ライゾマティクスリサーチ〉の代表が真鍋大度だ。デザインオフィス〈nendo〉の佐藤オオキが、自身とはまったく違う思考回路を持つ彼の発想の源を探る。

自分から極限状態を作り、その波の中でひらめく。

佐藤 それにしてもすごいオフィスでお仕事されてますね。
真鍋 汚くてすみません……。
佐藤 いえ、汚いなんて言ってません(笑)。このオフィスはいつ頃から使っているんですか。
真鍋 2年くらい前からです。現在、〈ライゾマティクス〉は、主にクライアントからのコミッションワークを担当する〈ライゾマティクスデザイン〉と〈ライゾマティクスアーキテクチャー〉、そして自主プロジェクトをやる〈ライゾマティクスリサーチ〉に分かれていて、全部で約40人。僕が率いている〈ライゾマティクスリサーチ〉は15人くらいですね。
佐藤 リサーチ部門があることで、外から来る仕事に支配されずに、自分たちのペースで制作できる体制になってるんですね。そんなスタイルで活動していて、何かをひらめくのはどんなときですか?
真鍋 偶然のひらめきを待つよりも、意図的に余白を大きく取るようにしています。1年間に何回かはリサーチのチームで合宿して、新しい機材を投入し、朝から晩までひたすら作り続ける時期を作っているんです。
佐藤 自分から仕事に波を作ってスイッチを入れるんですね。密度を高める時期と、それを発展させる時期があるということでしょうか。生物が極限状態を乗り越えて一気に大きく成長することがありますが、ちょっと似ています。
真鍋 はい、極限状態を効率よく作れるようになってきました。
佐藤 チームのメンバーは、やはりミーティングを重ねてプロジェクトを進めていくんですか?
真鍋 ミーティングは少ないほうです。僕らは日々プログラムを作っていて、バージョン管理システムで常に作業を共有しているんです。ある絵を作るなら、いつ誰がどこの色やサイズを変更したかがすべて記録されていきます。
2016年に日本科学未来館で行われた『Making of Björk Digital』。リアルタイムの360°ARを用い、ビョークが砂のようにステージから消えるなどの演出をし、ストリーミングで配信した。©Santiago Felipe
2016年に日本科学未来館で行われた『Making of Björk Digital』。リアルタイムの360°ARを用い、ビョークが砂のようにステージから消えるなどの演出をし、ストリーミングで配信した。©Santiago Felipe