イアン・シュレーガー×隈研吾注目のホテルがついに完成! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

イアン・シュレーガー×隈研吾注目のホテルがついに完成!

『カーサ ブルータス』2021年1月号より

新しいロビーのあり方は、仏教寺院にヒントあり?〈東京エディション虎ノ門〉がオープン。ブティックホテル王が打ち出す新しいロビーの使い方とは。

〈東京エディション虎ノ門〉の31階〈Lobby Bar〉。寺院の回廊を思わせる木製スラットの庇は隈研吾のデザイン。バーカウンターは白大理石、中央のシェルフは高透過ガラスといぶし加工のブロンズで作られている。photo_Masanori Kaneshita
ロビーにつながる〈The Blue Room〉はブレックファースト、ランチ、ディナーが楽しめるレストラン。インテリアに用いられたインターナショナル・クラインブルーが印象的。photo_Masanori Kaneshita
ロビーの窓側には樹木で仕切られたスペースが。東京の景色を堪能できる。photo_Masanori Kaneshita
ブティックホテルの生みの親、イアン・シュレーガーによる日本初のホテルが、東京に誕生した。〈東京エディション虎ノ門〉は、2013年にイアンがマリオット・インターナショナルと手を組み、始めたホテルブランド〈エディション〉の最新バージョン。イアンが「ビスポークで作られる新世代のラグジュアリーライフスタイルホテル」と定義づける〈エディション〉は、土地ごとに異なる特性を持つのが特徴だ。隈研吾とタッグを組み出来上がった虎ノ門のホテルは、世界のどの都市にも、そして東京にも見られない、ユニークなものとなった。

〈東京エディション虎ノ門〉のコンセプトは「イースト・ミーツ・ウエスト」。「シンプルで洗練されていて、優雅かつ清潔という日本の美意識を西洋の美意識と結びつける。そして1+1が2ではなく3になるようなマジックを起こすのです。2つの異なる要素を融合し、クリシェではない洗練されたものにしたいと考えました」とイアンは述べる。
黒とゴールドを基調とした1階の〈Gold Bar at EDITION〉。壁には焼杉にインスパイアされた黒塗りの木材が配されている。2021年オープン。
ガラスデキャンタが目を惹く〈Lobby Bar〉。photo_Masanori Kaneshita
その特徴が最も表れているのがロビーだ。壁面の一部は大和張りで仕上げられ、中央のアトリウムを囲うように配された木製スラットの庇は、イアンがインスパイアされたという仏教寺院の中庭を囲む回廊を思わせる。

「仏教寺院の中庭は、人々が集い、精神的な交流を行う場でもあります。あらゆる多様性を受け入れ、新たなエネルギーが生まれるような場所なのです」

ホテルのロビーを単なる待ち合わせ場所から、社交の場へと進化させた“ロビーソーシャライジング”の創始者は、ここで新たなロビーのあり方も提案している。

「さまざまな人々が集まり交じり合う新しい場所作りを試みました。植物を置くことで広いロビーを分け、親密で寛げる空間を作り出しています。ここでは社交だけでなく、読書をしたり、仕事の打ち合わせをしたり、あらゆる使い方ができる。ソーシャルエクスペリエンスの場なのです」
〈The Jade Room + Garden Terrace〉のテラス。“空中に浮かぶ庭園” をイメージ。photo_Masanori Kaneshita
〈The Jade Room〉。共に2021年オープン。photo_Masanori Kaneshita
禅をイメージしたカラーの「テラススイート」。photo_Masanori Kaneshita
東京でホテルを作ることが長年の夢だったというイアン。

「私の美意識、振る舞い、生活様式から仕事へのアプローチ、クリエイションに至るまで、キャリアの初期から日本の影響を受けてきました。〈イッセイ ミヤケ〉の初めてのNYでのショーでは、プロデュースを担当し、磯崎新とは80年代に〈パラディウム〉を一緒に作りました。倉俣史朗ともコラボレーションしましたが、彼は私が出会った中で最も素晴らしいプロダクトデザイナーの一人です」

ロビーのエレベーターホールには倉俣史朗のアームチェアが置かれている。このホテルは彼の日本への愛が詰まったものでもある。

Ian Schrager

ホテリエ。1946年アメリカ、ニューヨーク生まれ。77年、スティーブ・ルベルと伝説のディスコ〈スタジオ54〉を創設。80年代よりホテルビジネスに参入し、84年にブティックホテルの走りとされる〈モーガンズホテル〉をオープン。

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