あの人のうつわとレシピ|冷水希三子|白いリム皿とホタテと春野菜のスープ。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

あの人のうつわとレシピ|冷水希三子|白いリム皿とホタテと春野菜のスープ。

『カーサ ブルータス』2020年6月号より本誌

料理家や料理上手のクリエイターが大切にしているうつわ。そんなとっておきの一枚に合うとっておきの料理を、料理人の冷水希三子さんに教えてもらいました。

透明感のある春野菜のスープに寄り添うアンティークの白いリム皿。

ベルギー製の業務用アンティーク 大阪のアンティークショップで購入したうつわは、使っていくうちに貫入の模様が変化していき、景色を育てるような感覚で愛着がわく。ニュアンスのある白に、アスパラ、ラディッシュ、そら豆など野菜の彩りがよく映える。スープ以外にパスタや肉をメインにしても使える万能な一枚。φ22.5cm。
適度な高さと広いリムでスープがよく合う。
柔らかい白地に入った貫入に惹かれる。
うつわ好きで知られる料理家の冷水希三子さん。曰く「旅したり出歩いたりするたびに買っている気がする」とあって、家の中にはこれまで買い集めたヨーロッパのものから韓国やタイなどのアジアのうつわまで、洋の東西を問わず、さまざまなうつわが並ぶ。今回選んだのは、ベルギー製のアンティークで業務用だった白いリム皿だ。

「アンティークならではの味わいと貫入の入り方が好きなんです。同じ白でも国や年代、磁器か陶器かによって色味や印象がまったく違う。よく “白いうつわは料理を選ばない” と言われますが、それよりは、 “料理に寄り添ってくれる存在” だと思っています」
月に4〜5回ほど料理教室を開催する冷水さん。教室はいつも大人気。
食器棚には国内外のうつわがずらり。
合わせる「ホタテと春野菜のスープ」は、和だしをベースにした透き通ったスープ。盛りつけたときにうつわのニュアンスに変化が生まれ、春野菜の彩りも効いて、ぐっと上品で華やかな印象に。

「リムがしっかりあるタイプは、スープをメインにしたいときに最適。逆に小さなうつわに盛ればコースの最初の一品になります。サイズや形、リムの幅で料理の印象もガラリと変わる。レシピの数だけ何通りも楽しみが広がる。それこそがうつわの魅力ですね」
材料(2人分)
鰹昆布だし…500ml
塩…小さじ1/3
ホタテ…2個
そら豆…2さや
アスパラガス…1本
ラディッシュ…1個
サラミ…5g
塩…適量
EXVリーブオイル…適量
ディル…適量

1 鍋にだしを沸かしてサラミの千切りを加え塩で味を調える。
2 そら豆はゆでて皮をむく。アスパラガスは薄い小口切り。ラディッシュを薄くスライス。
3 ホタテは塩を少々振ってオリーブオイルをひいたフライパンで熱々にして表面をさっと焼く。
3 分量外の塩小さじ1/2を2にまぶし熱湯をたっぷりかけて素早く湯切り、すぐにタッパーなどの保存容器に入れ、熱いまま蓋をして辛みを出す。
4 皿にホタテと野菜をのせスープを注いで、ディルとオリーブオイルを少々垂らす。
上/オーバルの磁器はイタリア製の業務用アンティーク。シンプルな料理によく合い、盛り付けもしやすい。10年ほど前に鎌倉の店で購入。L32cm。中/国内の骨董屋で見つけた古伊万里のうつわ。ニュアンスのある白色と貫入の入り方に惹かれた。φ15cm。下/リムに細かい刻み目が入っているフランスのアンティークは、10年ほど前にふらりと立ち寄った谷中の店で購入した。ピンク寄りの白色で、陶器ならではの釉薬がもったりした感じも好き。φ23cm。

冷水希三子

ひやみずきみこ 奈良県生まれ。レストランやカフェ勤務を経て、フードコーディネーターとして独立。季節の味を大切にした料理が評判に。現在は料理にまつわるコーディネート、スタイリング、レシピ製作を中心に書籍、雑誌、広告などで活躍。著書も多数。うつわ選びは「直感で選んだものばかり。基準は好きかどうかだけ」。

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