5人の家具好きクリエイターが語る「MY BESTアルフレックス」。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

5人の家具好きクリエイターが語る「MY BESTアルフレックス」。

日本における”インテリア”の黎明期から《マレンコ》、《A・SOFA》、《NTチェア》などの名作家具を発表し、現在も国内外のデザイナーによる新作を生み出し続けている〈アルフレックスジャパン〉。1969年に設立した家具メーカーの設立50周年を記念して、宮下貴裕、長濱治、長山智美、谷尻誠、鹿児島睦……各界の著名人が選ぶ個人的名作を聞きました。

1. 宮下貴裕 ファッションデザイナー
すべてを受け止めてくれる包容力が《マレンコ》の魅力。

1971年、イタリアの巨匠マリオ・マレンコが一瞬で描いたスケッチから生まれたソファ《MARENCO》。写真はロゴスタンプ入りのオリジナルカバーを掛けたタイプ。両アーム2人掛けで428,000円~。
「このソファには、ふくよかな女性の裸体のような雰囲気を感じます。トルソーのような生っぽさと、見るからにふかふかして包み込んでくれるような安心感。もちろん座り心地もいい。たとえるなら、メリル・ストリープのような包容力のある女性像ですね。僕ら男性がマレンコに憧れる理由は、この女性的な存在感なのではないでしょうか」

と言う宮下貴裕。実は2012年に『CasaBRUTUS』誌上で、デニム生地を張ったスペシャルな《マレンコ》をデザインしたこともある。

「マレンコがもつ雰囲気を損なわないよう、裸の状態のものに施していくイメージでデザインしました。今あらためて創るとしたら、またちょっと違うかもしれない。ロゴ入りのカバーに子供たちの落書きがあるのもかわいいと思います。“ペンで好きなものを描いていいよ”って、3か月くらい幼稚園にソファを置かせてもらうんです。チョコレートやジュースの染みがついてしまってもいいような気がしませんか?このソファには、落書きや赤ワインの染みすらもすべて受け入れてくれそうな母性を感じます」

「“arflex“のロゴスタンプが入ったカバーが好きですね。とにかくロゴがカッコいい。完成されたグラフィックデザインだと思います。ロゴ入りのアイテムの始まりは、こういうところにあるんじゃないかなとすら思いますね。張り地そのものも素晴らしい。このハードなリネン生地で洋服を創ったら、絶対にカッコよくなるはず。いつか創ってみたいです」
『Casa BRUTUS』2012年11月号より。宮下が《マレンコ》の一人掛けを〈ラングラー〉のデニム生地でカスタマイズした。©宮原夢画
「包容力がある女性のような存在感を大切にしつつ、自分らしさも表現したいと思いながらデザインしました」と宮下。ふかふかの座り心地にも愛着があり、今もアトリエで使っている。©宮原夢画

みやしたたかひろ

1973年生まれ。1996年〈NUMBER(N)INE〉を立ち上げる。2010年より〈TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.〉始動。日本のファッション界を牽引するデザイナーのひとり。

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