音のある余白から作品を生み出す、
YOSHIROTTENの仕事場へ。

アーティスト・YOSHIROTTENが東京での時間を過ごす仕事場は、白から薄いグレーへ、わずかなグラデーションを描いている。

家具や什器には角の取れたものが多く、場所全体の輪郭にはどこか柔らかさがある。そんな作品が生まれる前の余白を残した空間に置かれたのが、〈マーシャル〉のホームスピーカー《Acton IV》と《Stanmore IV》のクリームカラー。黒いアンプを何段にも積み上げたロックの風景とは違う顔つきで、以前からそこにあったように、静かに仕事場の一員になっていた。

PR | photo_Kenya Abe text_Ku Ishikawa

仕事場とは別に設えた、友人やクライアントを案内するためのギャラリースペース。
2023年に制作した《RGB MACHINE》。90 年代のPCのスクリーンセーバーから着想を得た。
真っ白な空間にYOSHIROTTENのこれまでの作品が並べられている。

ただ、YOSHIROTTEN自身はオーディオの沼へ深く潜る人ではない。

「音質に凝り始めればきりがないので、そこまで数値にこだわるタイプではないんです。iPhoneでもMacでもレコードでも、音がその場所へ自然に馴染むことの方が大切ですね」

音を部屋全体へ均一に広げるよう進化した〈マーシャル〉の《Acton IV》と《Stanmore IV》は、そんな聴き方にもよく応える。そして本人の琴線に触れたのは、本体上面に残されたノブや電源スイッチだった。

「あれは嬉しいですね。今はDJ機材もタッチパネル化が進んでいますけど、どうしても物足りない。“つまむ”とか“押す”という身体的な操作が昔から好きなんです。以前作ったインタラクティブ作品《RGB MACHINE》にも、押す行為そのものを残したくてボタンを設けたくらいです」

画面をなぞれば大抵のことが済む時代に、あえて指先にカチッと返事をする。音量を回して、スイッチを入れる。その小さな手応えは、音楽を再生するためだけではなく、仕事を始める気分にもスイッチを入れてくれる。

〈マーシャル〉のホームスピーカーがアップデート。《Acton IV》と《Stanmore IV》は、高音を鳴らす部品と、音を広げるための内部設計を見直し、部屋のどこにいても均一に届きやすい、奥行きのあるサウンドを実現した。低音も、空気の通り道を再設計することで、よりクリアで力強く。さらに、音量が小さいときでも高音と低音のバランスを自動で整える機能を備える。アンプを思わせる外装や真鍮製の操作パネルなど、〈マーシャル〉らしい意匠はそのまま。ボタンやノブで直感的に操作でき、レコードプレーヤーなどの外部機器にも接続可能。スマートフォンでもレコードでも、気軽に心地よい音を楽しめる。《Acton IV》W260×D150×H171mm。49,980円。《Stanmore IV》W350×D185×H203mm。69,980円。

YOSHIROTTEN

よしろっとん 1983年生まれ。東京を拠点にグラフィックや映像、立体、インスタレーション、音楽などジャンルを問わず活動。過去最大規模の個展《ヨシロットン展 彼方との交信/BEYOND EARTH》が、虎ノ門ヒルズ・〈TOKYO NODE〉で開催中。会期は〜2027年1月11日。