コルビュジエが嫉妬した? 建築と映画が語る、アイリーン・グレイとの愛憎劇。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS facebook-a facebook instagram line twitter youtube

コルビュジエが嫉妬した? 建築と映画が語る、アイリーン・グレイとの愛憎劇。

アイリーン・グレイの設計なのに、長年「ル・コルビュジエ設計」とされてきた家が南仏にあります。なぜこんなことが? 映画『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』にはモダニズム建築の巨匠が抱いた、才能ある女性への賞賛と嫉妬が描かれています。

アイリーン・グレイ役のオーラ・ブラディが座る椅子はグレイの代表作〈ビバンダム〉。タイヤメーカー、ミシュランのキャラクターから命名された。
建築好きなら南仏カップ・マルタンにあるル・コルビュジエの休暇小屋〈キャバノン〉のことは知っているだろう。そのすぐ近くにある〈E. 1027〉もル・コルビュジエの設計とされてきた。でも、この家の本当の設計者はアイリーン・グレイという女性デザイナーだ。『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』は、彼女の最高傑作と目されるこの別荘を舞台に繰り広げられる。クリエイター同士の愛憎渦巻く人間ドラマを追った映画だ。
今見てもモダンな〈E.1027〉。1929年に完成した。
ル・コルビュジエ役のヴァンサン・ペレーズはスイス生まれ。グレイ役のブラディもアイルランド出身でともに長じてパリに渡る。実際のアイリーン・グレイとル・コルビュジエの経歴と重なる。
今見てもモダンな〈E.1027〉。1929年に完成した。
ル・コルビュジエ役のヴァンサン・ペレーズはスイス生まれ。グレイ役のブラディもアイルランド出身でともに長じてパリに渡る。実際のアイリーン・グレイとル・コルビュジエの経歴と重なる。
アイリーン・グレイは、1878年アイルランド出身。上流家庭に生まれたが、保守的な社会になじめず、20歳で絵を学ぶためロンドンに向かう。1906年からフランスを拠点にプロダクト・デザイナーとして活躍、パリに店も構えていた。初期の作品はアール・デコ様式とも言えるが、次第にミニマルかつシンプルな作風に移行する。それはル・コルビュジエが目指したモダニズム建築の理想そのものだった。
アイリーン・グレイが自分のために1934年に建てた家〈テンペ・ア・パイア〉のテラス。