CULTURE
Tenugui | 三遊亭白鳥。
July 16, 2014 | Culture, Design | a wall newspaper | photo: Keiko Nakajima text: Kana Umehara editor: Yuka Uchida
「絵を描くことが好きなので手ぬぐいはすべて自分でイラストを描いて、それを版にして染めています。選ぶ色は、あえて派手め。黄色とかピンクとかね。
通常、古典落語を演じる際、小道具となる手ぬぐいは、邪魔にならない地味な色を選ぶものなんです。だから普通の噺家さんは、茶色だとか紺だとか渋い色の手ぬぐいを染める。私自身も古典を演じるときには、そういう手ぬぐいを好んで使います。でも、新作落語の場合だとちょっと違う。よりイメージの手助けになる色の手ぬぐいが欲しいんです。例えば、黄色い手ぬぐいで“バナナ”を作るとかね。落語ですから、着物を着ているし、小道具も手ぬぐいと扇子だけ。それで現代のものを表現するときには、やはり色のイメージを利用したいわけです。別に、新作落語だったら、別の小道具を使ってもいいし、Tシャツにジーパンで演じてもいいとも思うんですが、それをやっちゃうと、どこかしらけてしまうんです。色のついた手ぬぐいだけ。そこにこだわるからこそ、“落語”でいられるんだと思うんです」
通常、古典落語を演じる際、小道具となる手ぬぐいは、邪魔にならない地味な色を選ぶものなんです。だから普通の噺家さんは、茶色だとか紺だとか渋い色の手ぬぐいを染める。私自身も古典を演じるときには、そういう手ぬぐいを好んで使います。でも、新作落語の場合だとちょっと違う。よりイメージの手助けになる色の手ぬぐいが欲しいんです。例えば、黄色い手ぬぐいで“バナナ”を作るとかね。落語ですから、着物を着ているし、小道具も手ぬぐいと扇子だけ。それで現代のものを表現するときには、やはり色のイメージを利用したいわけです。別に、新作落語だったら、別の小道具を使ってもいいし、Tシャツにジーパンで演じてもいいとも思うんですが、それをやっちゃうと、どこかしらけてしまうんです。色のついた手ぬぐいだけ。そこにこだわるからこそ、“落語”でいられるんだと思うんです」
客が喜ぶならと一夜限りの落語会のために手ぬぐいを作ることも。これはそんな限定品。
さんゆうていはくちょう
1963年新潟県生まれ。87年三遊亭圓丈に入門。2001年真打昇進。古典落語をもとにした独創的な創作落語からオリジナルの新作落語まで持ちネタは100本以上。また、文筆活動も行う。著作に小説『ギンギラ落語ボーイ』など。