VEHICLE
Chill CARS|気軽さが魅力な、スニーカーのような軽自動車。
『カーサ ブルータス』2024年9月号より
August 11, 2024 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Izuru Endo illustration_Daijiro Ohara
マイカー所有が遠い夢だった1950年代、その実現に大きく貢献した軽自動車《360》を生み出した〈スバル〉は、1972年に新たな軽自動車、初代《レックス》を発売した。
当時の流行を反映した、抑揚が強いボディラインが特徴だった。76年に軽自動車規格が変更され、排気量が360㏄から550㏄に。車体幅や全長の上限が増した。その際〈スバル〉は、初代《レックス》の幅を広げ、エンジンを載せ替えて応じた。
取材車は新規格対応後のモデル。基本的に360㏄時代の車体を継続するも、バンパー・テールライトの大型化、明るい色調に一新した内装で新鮮な印象を得た。
さらに、当時のハッチバック車ブームに乗り、車体後部のガラス窓を開閉可能とした「スイングバック」を設定。使い勝手の良さで好評を博した。
現代の軽自動車は背が高い車種が増え、驚くほど車内が広い。一方、快適装備は高級車並みに揃うために高価となり、敷居が低いクルマという印象を覆しつつある。
それに比べると、初代《レックス》は絶対的な広さは望めず、装備も大幅に少ない。しかし大人4人が乗れる空間は確保し、日常の買い物に十分な積載性も持つ。ダイレクトに車外の音が入る走行感覚は、むしろゴーカートのような楽しさを感じさせるほどだ。
かつての軽自動車は「気軽に履けるスニーカー」のような存在だった。初代《レックス》は、その時代を思い出させてくれる。
取材車は新規格対応後のモデル。基本的に360㏄時代の車体を継続するも、バンパー・テールライトの大型化、明るい色調に一新した内装で新鮮な印象を得た。
さらに、当時のハッチバック車ブームに乗り、車体後部のガラス窓を開閉可能とした「スイングバック」を設定。使い勝手の良さで好評を博した。
現代の軽自動車は背が高い車種が増え、驚くほど車内が広い。一方、快適装備は高級車並みに揃うために高価となり、敷居が低いクルマという印象を覆しつつある。
それに比べると、初代《レックス》は絶対的な広さは望めず、装備も大幅に少ない。しかし大人4人が乗れる空間は確保し、日常の買い物に十分な積載性も持つ。ダイレクトに車外の音が入る走行感覚は、むしろゴーカートのような楽しさを感じさせるほどだ。
かつての軽自動車は「気軽に履けるスニーカー」のような存在だった。初代《レックス》は、その時代を思い出させてくれる。
country: Japan
year: 1972-81
seats: 4
size: L3,190×W1,395×H1,325mm
price: approx.1,500,000 yen
special thanks to GATTINA( TEL 0466 33 1122)
※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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